内容説明
大正五年の創刊以来、世に女性の多様な生き方を提示してきた『婦人公論』。同時に、その文芸欄は人気作家の競演の場となり、数々の代表作が生み出された。激動の時代をくぐり抜けた誌面から、二三人の作家と作品を通して、昭和文芸の豊穣を味わう。『「婦人公論」にみる昭和文芸史』を改題。
目次
第1章 軍靴と検閲の時代(谷崎潤一郎「細雪」;林芙美子「北岸部隊」;佐多稲子「くれなゐ」 ほか)
第2章 敗戦から復興へ(平林たい子「小説岡本かの子」「彼女の訪問」;木下順二「夕鶴」;伊藤整「女性に関する十二章」 ほか)
第3章 高度成長とともに(石川達三「稚くて愛を知らず」;川端康成「美しさと哀しみと」;三島由紀夫「音楽」 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
オールド・ボリシェビク
2
大正5年に中央公論社が創刊した「婦人公論」。女性にさまざまな生き方を提示すると同時に、多くの人気作家がその文芸欄に作品を寄せ読者の評判を呼んだ。谷崎潤一郎や林芙美子、川端康成、太宰治、平林たい子、宮本百合子、三島由紀夫などなど、そうそうたるラインナップなのだが、それら掲載作品から作家を語っていく。明らかに手抜きの作品を寄稿した作家や、現代では通用しない価値観が通底する作品について森まゆみは堂々と突っ込んでいて、そこの部分は面白かった。2026/04/10
Gen Kato
1
「婦人公論」掲載の作品から作者を追った文学論。「現代」の視点で「大正」「昭和」を見直し、再評価する面白さ。切り口が特長であっただけに、題名は親本のままの方が良かった気が…2015/09/07
Hatsumi Sakoda
0
文芸誌だった頃の「女性公論」に関係した文学者について。マリア・テレジアを「それ者あがりのような」と表する野上彌生子の観察眼の鋭さに感心。(ただマリア・テレジアにはそれ者あがりの柔軟性はいまいちなかったようにも思うが) 戦後の男性作家達の女性観にも驚く。隔世の感あり。でも、本音の部分は大して今も変わらないのかもな。2015/03/10
コホン
0
新聞の広告で見る「女性公論」とイメージが違う。文芸誌としての「女性公論」について。2013/11/01




