内容説明
師曰く、「会場を選ぶな。自分の演るところが神殿だ」「何を語るかでなく、誰が語るかだ。落語家の存在自体がネタである」。芸と人間の磨き方、災難も笑い話にしてしまう精神力と話術。ビジネス書より学べて、ためになる。小朝、志の輔、談春、志らく、鶴瓶、昇太、円丈、あやめ、歌之介、三枝――花形10人が明かす、とっておきの話。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
67
随分前に「らくごのご」って番組もありましたよね。日本の伝統を受け継ぐ、相撲・歌舞伎・そして落語。みな、とても歴史があるのにとても新しい。それは受け継ぐ者たちの日々の稽古と発想の転換かもしれない。10名の落語家との対談。中には懐かしい名前まで出てくる。早くに天に召された人は何かの使命があってのこと・・・と思うようにしている私。三木助さんも、いつの日かどんな姿でかはわからないけれどこの世で何かをやってくれるかもしれない。同世代の落語家さんたちの活躍がとても楽しみになる。また、寄席に足を運びたくなる。2013/02/05
ネギっ子gen
35
花形落語家10人衆の芸談を堪能。立川流が3名もいて、他の対談でも家元の話題が多くなるのは、著者が立川流顧問であれば致し方ないところか。ならば、快楽亭ブラックの話も聞きたいところであるが、これは野暮な話か。開口一番は、小朝師匠。離婚後はパッとしない感じだが、「能書きではなくて、高座で見せていくこと。落語家が高座以外で喋りすぎ」と語られているので、今はそれを実践中なのだろうと。上方落語からは、才媛・桂あやめ師匠。シングルマザーの体験をもとに作ったという「マル高VSヤンママ 真昼の決闘」は、ぜひ高座で聞きたい!2019/08/18
ぐうぐう
15
現在の落語を牽引する10人。古典を大事にする小朝に談春、新作にこだわる円丈に昇太。上方からも3人が選ばれ、女性落語家あやめもフォローするなど、一見、実にバランスの取れた人選に思える。とはいえ、立川流から3人も選ばれていることからもわかる通り、インタビュアーである吉川潮の興味と関心が大きく影響された人選でもある。しかし、それでいいのだ。評論家にありがちな、懐古主義に陥らず、かといって、落語ブームに踊らず、誠実に落語を、そして真摯に落語家達を見続けてきた吉川だからこそ、(つづく)2013/03/17
クラムボン
10
人気落語家十人の対談集。立川流から三人《志の輔、談春、志らく》上方も三人《鶴瓶、あやめ、三枝》そして《小朝、昇太、円丈、歌之介》。聞き手は当代随一の落語の目利きにして立川流の顧問である…と著者の紹介欄にありました《吉川潮》…であるので話が面白い。特に落語の世界は師弟関係が濃密で、師匠への思い入れが半端でない。特に談志のエピソードが極め付き、弟子は勿論だが入院見舞いに来た鶴瓶とのやり取りが面白すぎます。10年前の対談なので時事的な話題は若干色褪せているが、それに余りある楽しさに溢れています。2021/04/14
Kenji Iwata
8
ネットの紹介記事を読んで、ぜひとも読まなければと思った一冊。亡くなってその人の偉大さを知る。談志さんが亡くならなければこの本にそれほど興味が湧かなかったのかも知れない。小三治さんが好きで落語に興味を持ちはじめ、談志はすごい、談志はすごい、と聞くもその凄みにいまひとつ馴染めなかったのも事実。登場している10人の噺家さんのフィルターを通して、やはりこの本は談志だな、なぞとにわかファンには感じてしまう。食わず嫌いをやめて、とりあえず、10人の噺を一度は聞こう。2012/06/11
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