内容説明
大名家の奥向きで踊りをお見せする狂言師の一座に加わって間もない歌吉に、上様の御前で「道成寺」の連れ舞を披露するという大役が。相方の坂東流名取の照代は上様のお手つきで、三年前に宿さがりしながら再び召し出されることになり、命を狙われているという。大奥におもむく二人を嫉妬の渦が待ち受ける! (講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蒼
26
「お狂言師」というタイトルで二冊並んでいたので借りてみたが、どうやら二巻目だったらしい。歌吉が隠密まわりの手下として働くことになった経緯が分からなくて、物語はどこへ向かっているのか把握出来なくて苦戦したが、ページから進むにつれて物語の行先よりもお吉の行く末が気になって、彼女が辛い思いに合わないようにと願う読書になっていた。日向さんと宗助さんの頑張りが嬉しかった。続いて三巻目に行きます。2021/11/21
ドナルド@灯れ松明の火
19
お吉シリーズ2作目。2作目だからか作者が乗ってきている感じがした。お狂言師という他にないテーマでしかも隠密裏に同心の手先になって働くというのが興味深い。2016/09/09
ぶんぶん
17
【図書館】シリーズ第2弾! 遂に、「大奥」に水木流が入る、連れ舞いの相手は坂東照代は十九の時、大奥で舞を披露して、お手付きにもなった大物。 大奥に渦巻く陰謀と女たちの嫉妬を絡めて物語は進む。 いろいろと複雑に絡まる想いを解きほぐすと、そこに大きな愛が。 話は分かりやすいのだが、時々入る過去の注釈が話の腰を折る。 連作短編でもあまりに入り過ぎではないか。 この巻から読んでも話の内容が理解できるのでは。 お江戸物として面白いとは思うのだが、少々疲れて来た感は隠せない。 最後まで読み通せるか・・・2019/05/10
タツ フカガワ
16
公儀隠密の協力者でもあるお吉(歌吉)が、坂東流名取の照代と将軍の前で「道成寺」を踊ることに。シリーズ2作目は、大奥をはじめとする女たちの妬み嫉みが凄まじい。一方、お吉の師匠、水木歌仙の秘めた恋が終わる「小夜千鳥」には泣かされました。2019/10/09
サンディK32
13
佳作シリーズ。杉本さんの江戸詞は好みですが、何と言っても考証の確かさ、つまり教養の深さと熱心さが伝わるので、狂言や踊り等に興味を持たない人でも充分、理解出来て物語に入り込めます。 恋愛物、推理物として読んでしまうと佳さは分からずじまいかもしれません。それにしても、『三田村鳶魚全集』は江戸学としては必須。(勿論、未読。図書館で探そ…)2016/01/07
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