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内容説明
徳川の治世の時、家光の代に「大名は石高1万石以上とする」と決められた。そんな中にあって、下野の喜連川藩はなんと五千石で大名とされ、遇されていた。なぜなのか?そもそも喜連川家は足利将軍の係累であり、古河公方の流れをくむ名血であった。大名でありながら、徳川に対しては客分の処遇を受けていたのである。さりながら、石高五千石では、藩の経済は逼迫。そのギリギリの台所を喜連川家はどのようにやりくりしていったのか。その知恵は、平成のいまにも十二分に生かすことができるものである。
目次
第一章 徳川将軍家と御三家の懐具合
第二章 百万石から一万石まで、大名家の遣り繰り算段
第三章 五千石でも十万石「格」大名、喜連川氏の正体
第四章 御所さまの遣り繰り算段
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
晩鳥
2
前半は江戸時代の諸大名の財政について。後半は喜連川藩について。2023/07/10
Riko
0
図書館で借りた2013/05/11
lanikai
0
江戸時代の武士・藩が、いかに財政に苦労していたかがわかる。「武士の家計簿」は加賀の下級武士の話だったが、こちらは極小の藩。本来は藩とは言えない五千石(大名は一万石以上)ながら、家柄により大大名扱いという特殊なケース。米本位制という異常な経済制度が数百年続き、徐々に疲弊していく大名とその懐事情。小さな喜連川藩の財政を追うことで、そんなことが理解できる。面白い本ではないが、武士とは何か、をとらえるには読んでおいたほうがいいかも。2012/10/30