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内容説明
「この戦争に、だれよりも反対していた父であることを、私たちは知っていた」。十日間ほどにもわたる盛大な国葬の最中、山本五十六の息子である著者は、喪主としての役割を務めながらもむなしさを噛み締めていた…。真珠湾攻撃を指揮し、太平洋戦争開始の役割を担った軍人が、家族だけに見せた繊細で温かな素顔と、生い立ちや職務のために常に抱えていた苦悩をつづったノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamatoshiuruhashi
9
昭和44年、光文社カッパブックスで刊行され絶版となった本の加筆再刊行書。もう45年も前にそのカッパブックスで読んだのだが、記憶と自分のそれからの人生によって変わった受け取り方、そして加筆部分のおかげで、著者の当時の「時勢」に対する考え方がより書かれているなど前の印象と大きく変わった気がする。しかし山本五十六の私生活、家族にしか見せられない「私人」としての側面は、歴史上の人物を理解するうえで重要な要素であろうし貴重な資料となるだろう。2015/09/01
青葉麒麟
7
なんて子煩悩な父親なんだろう(^ー^)こんな父親だったら子供は真っ直ぐに育つと思う。甘い物が本当に大好物で吃驚(゜ロ゜)2012/02/01
波 環
6
阿川弘之による評伝とは随分違う印象の山本であった。一流の作家が筆を尽くしても、息子が振り返っても、人間の多面性は描ききれるものではないとよくわかる。2014/11/11
馨
4
とても家族思いで、しかし不器用な愛情表現しか出来ない方だったんだなぁと思いました。 幼少の頃、実父からの扱われ方が酷く、心の傷が残っていなかったろうか心配になりました。2012/12/05
non
3
('13-155)軍人としての、戦時の山本五十六氏を知りたかったんだけど、タイトル通り父としての姿、家庭での姿。子どもの目線からなので、であっただろう、と予想を脱し得ない、、のはしょうがないことか。‘戦争を終結させるのは政治の力であり、戦いは和平を結ぶためのやむをえぬ手段’2013/09/14