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内容説明
山岳文学の古典的名作を新たに編集。先駆的登山と思索の道程山岳文学の古典中の古典『山と溪谷』が、新たな編集の目で精選されて文庫本として覆刻。山岳専門雑誌『山と溪谷』の名前のルーツとなった登山者必読の山の名著。この本を読まずして真の「山好き」は名乗れない。
目次
生い立ちの記―わが山旅五十年より
越中毛勝山
金峰山より雁坂峠まで
槍ヶ岳より日本海まで
笛吹川を溯る
毛勝山より剣岳まで
笛吹川より荒川へ
釜沢より甲武信岳へ登る
小川谷より朝日岳まで
朝日岳より白馬岳を経て針木峠に至る〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sakie
16
『交通が今日ほど便利でなくて、山の地図が今日よりも不完全であったころ』の登山が最も楽しかったと懐古する。時代は明治から大正。無論、登山道も整備などされておらず、土地の猟師が足跡を幽かに残すだけ。目の前にどのような光景が現れるかわからない楽しみ、山に入れば自由を感じ、何か足りなくてもなんとかなると思える心持ちが清々しい。私が里山歩きを好きなのは、現代では逆に里山の方が手入れが届かず、判断力を試されてわくわくするからかもしれない。一日に50km余も歩けるのは草鞋のおかげ、靴では無理とのこと。草鞋履いてみたい。2021/11/19
ヒカル
3
草鞋を替えつつ登るってスゴい。紀行文に加えて登山についての持論も載っていてこちらも興味深い。自分は登山初心者ですが、日帰りじゃなくて山で寝泊まりしなきゃな~という気になりました。2012/05/26
ケイ
2
著者がどういった人か詳しくは知らなかったけど本文に登場する交遊関係者が揃いも揃って登山創成期を彩るビッグネームである事に驚いた。それらに肩を並べるだけあって、人がいないルートを選ぶなどその登山哲学も個性があって共感出来た。旧き良き時代の山を感じることの出来る貴重なエッセイ。2019/06/20
四色しおり
2
日本近代登山黎明期の有様をよく知ることができた。山は深い。ひたすらに登り続ける経験を持たねば、この記述に迫る体験はできないだろう。山の全部に神秘的な力を感ずるにはどこまで深みをかき分ければよいのか?2018/10/09