内容説明
有馬家に生まれ、8歳のときに日田・岳林寺で出家。京都仏教会の理事長としては古都税に異議を唱えた。相国寺派管長である高僧が、生きることは決してつらいことではないという禅の奥義から、こんな世にも気持ちを「平らにして」毎日を一歩一歩と歩む方法を教授。
目次
第1章 逆境は人を磨く(逆境は人を磨く 人の本能には逆境を乗り越える力がある ほか)
第2章 「転じる力」で切り抜ける(「運命に左右される」ことはありえない 「転じる力」で逆境を脱出する ほか)
第3章 阿呆になれ!(自分を阿呆に落とす きびしい状況に自らを追い込む ほか)
第4章 不安に正体なし(不安に正体なし 安心を求め過ぎるから不安が増す ほか)
第5章 壁は、ない。(逆境はあって、ない 「想定外」という発想は根本から間違っている ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
71
人生で遭遇する逆境を如何にして乗り越えるかを禅の教えに学ぶ◆西洋の合理的な考え方よりも、私にはこちらの考え方がしっくりくる。非合理の中で見えてくる生きるということの本質◆逆境は人を磨く。雑草のしぶとさは生命が本来持つ本能の強さ。いかなる生命もひたすら生きようとする本能の強さがある。自殺を考えるのは人間だけで、自然のものは全て、一瞬一瞬、その生命を完全燃焼させる。そこには自らの生命を閉ざそうとする計らいは微塵もない。人は言葉で考えることができる故、生き物として致命的な弱さを抱えたが、本来、本能は強いものだ。2018/09/27
D-5
0
★★★★2016/07/05
レーモン
0
得るものがあれば、失うものがある。そういう考え方をしたことがなかったなぁ。確かに、そう思うと、考えの幅が非常に広がるように感じます。人は、小さく細かく考えがちになり、袋小路にはまる。だからこそ、大きな視点でいつも考えるようにしなければいけないと思うのです。大きな視点からは、何かしらの対策がいつもでてくるのです。そのためのフレームワークとして禅という考え方も面白いなと思いました。2014/05/18
Osamu Inoue
0
壁を破る智慧。先人は偉大だ。2014/04/22
khagi
0
禅坊主のイメージが一休さんから鉄鼠の檻に変わって結構経ちます。文字になった禅なので同じような内容になりがちですが、年齢によって受け取り方は変わるので、これからも忘れた頃に新しいものを読んでいきたいところです2014/01/09