内容説明
若い頃、肩に赤鬼の刺青を彫る無頼をしながら、62歳で南町奉行まで昇り詰めた名奉行・根岸肥前守鎮衛(ねぎしひぜんのかみやすもり)。「大耳」の綽名を持つ彼が奇譚を記した随筆『耳袋』には、誰にも見せないもう1つの秘帖版『耳袋』があった。物を言う猫、続けて人が死ぬ井戸……根岸が同心の栗田、家来の坂巻とともに江戸の怪異を解き明かす「殺人事件」シリーズ第1弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃいろ子
39
大矢さんの本を読んで、どうしても読みたくなる←悪い癖。霊験お初捕物帖にも出てきた根岸肥前守鎮衛の耳袋シリーズ。実在したお方だというのが心をくすぐられる。鬼平の名前もチラチラと。お初の根岸様も素敵だったし、こちらも茶目っ気たっぷりで素敵。脇役も魅力的。 サクサク読めて楽しいし、暇潰しに最適。 でも、積んである山のような本たちを先に読もうと決めた、、、。シリーズを読み出したらキリがない← 2021/01/26
hiro
32
友人お勧め本(・∀・)六十二歳で南町奉行に就任した 根岸肥前守鎮衛 同心の栗田、家来の坂巻とともに 事件を解決していく。読みやすかったです。根岸の人柄がよく、とても魅力的ですね。シリーズみたいなので ゆっくり読んでいこうかな~♡宮部みゆきさんの「霊験お初捕物控」に脇役として 根岸肥前が登場しているみたいなので その本も読んでみたくなりました2015/04/15
ベルるるる
28
62歳の根岸肥前守が、「奉行の席の下には棺桶がある」と言われている激務の南町奉行を引き受けるところから始まる。根岸肥前守、仕えている根岸家の家臣である坂巻弥三郎、南町同心の栗田次郎左衛門、それぞれが魅力があって、私は気に入りました。続きを読みます!!(元々は大和書房から出ていたものに加筆して再刊行されたもの)2017/08/25
Kira
18
図書館本。だいわ文庫版既読。だいわ文庫から文春文庫に収録されたものには書き下ろしの短編がついているが、シリーズの原点である本書には解説がついていた。作者の著作はかなりの数を読んできたが、この解説のおかげでまた一つ未読の作品を知ることができた。現在展開されている耳袋秘帖のシリーズには出てこない坂巻弥三郎の魅力をたっぷり味わった。シリーズ再読をゆっくり楽しもうと思う。2023/12/21
たち
15
先日、途中の巻から読んでしまって、こちらが「耳袋秘帖」の一作目ですね。御前はもちろんですが、部下の坂巻さんと栗田さんがいいですね~。最初は二人ともしっくりこなくてお互い苦手だなと思っていたのが、だんだん仲が良くなっていくところが面白かったです。先は長いですが「耳袋秘帖」コンプリートしたいですね。2016/01/31