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内容説明
人士に求められる節義とは何だろうか。蘇武、顔真卿、文天祥は、それぞれ漢、唐、南宋にあって、過酷な運命に身を置きながら己の節を貫き通した。匈奴に捕らわれ、二十年間、服従を拒み続けた蘇武。安禄山の乱に際し義兵を挙げ、捕殺された顔真卿。モンゴルに追われた南宋の亡命政権を支えようとして抵抗するも、幽閉、処刑された文天祥。己の生きた時代の価値観に殉じ、ノブレス・オブリージュを体現した男たちの生き様とは。
目次
第1章 蘇武-著節の老臣
第2章 顔真卿-知の血統
第3章 文天祥-状元宰相
終章 正気の歌
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tom
14
蘇武、顔真卿、文天祥を取り上げて、節操を守り切った人たちの成り立ちと行動を書いたもの。文天祥についていえば、彼は、科挙試験一等の誉れを背負う人。没落過程にある政権のため、天敵・強大な「元」政権と交渉、結局は失敗。政権を裏切れと口説かれても、これを拒んで殺されたという人。著者は、たぶん登場人物の「節」に強い共感を持っている。そのことが、緊張感を盛り上げる。とても面白い。でもね、私は、同時並行で「続横道世之介」を読んでいた。横道君は何も考えていない。でも、周りの人をちょっとだけ幸せにする。私は、横道君に一票。2019/11/09
遊未
7
蘇武、顔真卿、文天祥。節義に殉じたご本人はともかく、家族、一族周囲はほとんどの場合血の海に沈められる訳で、図書館予約で偶然ですが、メンタル壊れている今読む本ではなかったようです。救われなさすぎて。元気溢れている時に読んでください。2022/04/17
クサバナリスト
6
顔真卿展を見に行くための予習として読んだ。2019/02/05
いきもの
4
自らの信念を貫き、決して曲げなかった3人の話。浮世からどこか離れていて、融通のきかない者たち。美談としては良いが、下手をすればただの頭でっかち。著者は彼らの厳しさにどこか憧れのようなものを抱いているように感じるし、彼らのように義を貫くものが現代の指導者に必要だと述べているが、下手に権力を持つと迷惑な連中だと思う。ある意味、理念だとか、古人の「言葉」に囚われただけと言えなくもない。2012/06/14
竜王五代の人
2
蘇武、顔真卿、文天祥の中国史で英名を馳せた三人を、彼らが名を揚げるに至ったそれぞれの時代背景から説き起こした本。顔真卿については知らなかったが、安史の乱の抗戦で注目され、諫言の士として知られた人物とか。三人とも、人としてはあんまり付き合いたくない人物だと思う。/持ち上げるためか、玄宗とその周りの人物はひどく書かれ過ぎではないかという指摘には同感。/文天祥は実務能力はともかく、元に対する使者として選ばれたり、元の方もしつこく勧誘したりと、状元という名の重さがうかがわれる。/正論に反論なし、されど正論に敵多し2021/01/20
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