内容説明
強いリーダーシップの不在が叫ばれて久しい。それは、目先の議論にばかり惑わされ、リーダーシップの本質を考えることを避けてきたツケに他ならない。では、いまリーダーにとって真に必要な能力とは何か。吉田松陰の歴史的思考法なのか、山口多聞のような危機に積極策をとる胆力なのか、リンカーンのような戦略的思考に基づく大局観なのか……。国家と国民を守るために必要な覚悟を説く、歴史家からの警世。
目次
第1部 リーダーの責任(宰相の責任のあり方は不変;危機に直面したリーダーとは;変革期のリーダーシップ;歴史に学ぶ戦略的思考)
第2部 偉人のリーダーシップ(歴史的思考法をもつリーダー・吉田松陰;危機に積極策をとる鋭将・山口多聞;悪のリーダーシップ・織田信長と松永弾正)
第3部 民主党リーダーの置き土産(アルキメデスの点を求めた鳩山由紀夫;黒幕か僭主か、小沢一郎のリーダーシップ;退却と責任回避の達人、菅直人)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
257
歴史上の人物を取り上げ、いろんなリーダーシップ像が見えて勉強になる。しかし先の大戦はリーダーシップで日米逆転は難しいだろうなとは思う。2018/11/06
ようはん
19
リーダーシップとして求められるのは全体を見通す総合力、何事にも動じない強い平常心を持つ胆力、人を上手く使う人心掌握力と語られる。菅直人内閣退陣の頃に書かれて鳩山・菅両元首相のリーダーシップに対して厳しい評価であるが、これは今の石破首相にも同じ事であろう。2025/07/15
miraiocoo
15
民主党時代の一説を理解している。自民党時代との比較が出来てとても勉強になった。時のリーダーが、いかに大切なのかが理解できる。今になって批判か?と、思われるかもしれないが、準備が有れば避けられることの多さも多数ある。2016/09/19
calaf
14
総合力、胆力、人心把握力。この三つがリーダーに不可欠な能力というのが著者の主張。この考えが良いのか悪いのかは分かりませんが、少なくとも私にはないものばかりだ (^_^;;;2011/12/05
スプリント
11
歴史を振り返りながらリーダーシップとは何かを論じています。民主党政権への駄目だしが峻烈です。2016/09/11