チャイナドレスの文化史

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チャイナドレスの文化史

  • 著者名:謝黎
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  • 青弓社(2014/04発売)
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  • ISBN:9784787233301

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内容説明

中国の「民族服」であるチャイナドレスの起源は清朝時代の貴族が着装した衣服で、二十世紀初頭に現在の形が誕生した。一九二〇年代から四〇年代の国際都市上海で大流行して一世を風靡し現在も愛好されているチャイナドレスの文化史を、多数の写真を添えて解説する。

目次

はじめに

第1章 満洲人の伝統旗袍(ルビ:チーパオ)と漢人の「上衣下裳」
 1 旗袍の由来
 2 伝統旗袍の肯定と否定
 3 上衣下裳の流行

第2章 女学生の文明新装と新型旗袍
 1 「文明」の象徴としての女学生
 2 「流行症」にかかった女学生
 3 ファッションアイドル扱いの女学生
 4 世論操作に使われる女学生
 5 新型旗袍の登場

第3章 「華」「洋」のはざまの摩登女子(ルビ:モダンガール)
 1 新旧混在する一九二〇年代前半
 2 華洋折衷の摩登女子の肖像
 3 摩登女子と男性社会
 4 国貨と洋物のジレンマ

第4章 海派と京派、二つの旗袍
 1 海派文化と京派文化
 2 「伝統」を重んじる京派旗袍
 3 大衆文化の産物である海派旗袍
 4 腹より面子(ルビ:メンツ)、新装に貪欲な上海人

第5章 女明星と映画服
 1 中国映画のなかの女明星たち
 2 女明星の光と影
 3 「新女性」を演じる女性たち

第6章 「束胸(ルビ:スゥション)」から「放胸(ルビ:ファンション)」へ
 1 中国の「内衣」文化
 2 「束胸」の風習と中国的女性美
 3 「束胸」から「放胸」へ

第7章 多様な旗袍素材の陰で
 1 素材の多様化
 2 模様の多様化
 3 舶来品に対抗する国産品
 4 舶来品崇拝の裏側で

第8章 旗袍を仕立てた職人たち
 1 同郷人でできた成衣舗
 2 成衣舗の魅力
 3 歴史に残る成衣舗
 4 職人たちの匠
 5 職人たちの語り

第9章 作られた「民族衣装」と多様な旗袍像
 1 旗袍の否定と「人民服」の意思表示
 2 改革開放による旗袍の復帰
 3 一九九〇年代後の旗袍ブーム
 4 現代旗袍のあり方

第10章 中国女性の百年、旗袍からチャイナドレスへ
 1 「清朝の臣民」としての女性
 2 モダンを共有する「国民」としての女性
 3 「民族服」を羽織った「中国人」女性

参考文献

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

メルセ・ひすい

3
15-87 上海人は見栄っ張りである。これは基本的に昔も今も変わらない。彼らは借金しても、ご飯を食べなくても、流行の新装を入手したい。初出⇒‘10~‘11 日本繊維製品消費科学会 学会誌 連載シリーズ「中国のモダンーチャイナドレス物語」中国の「民族服」であるチャイナドレスの起源は清朝時代の貴族が着装した衣装で、1920年代から40年代の国際都市上海で大流行することになる。そして一世を風靡した。20世紀初頭に現在の形が誕生した。現在も愛好されているチャイナドレスの文化史を、多数の写真を添えて解説する。2011/10/25

陽香

2
201109172017/04/19

残留農薬

2
連載された論考を元にまとめたもので、かなり読み易かった。特に、旗袍の下着の変遷と、それに関する民国期の議論を追う第6章は面白い。ただ、史料の多くを『申報』や『良友』の投書や広告に依っているため、場合によっては当時としても過度にセンセーショナルな言論や広告主の意図に引き摺られた読み方になっているきらいがあるのではないか。この点は多少気になるところだ。2016/04/30

くすこ

1
東京コレクションと東京ガールズコレクションのように、旧来のモードと相反する若いモードが、チャイナドレスこと旗袍をとりまく流れにもあったことにびっくりした。作者はチャイナドレスの変遷史@ファッション美術館の展示に関わってたのね。納得。あの展示は見てて圧巻だったなあ。2011/11/13

Fumi Kawahara

0
「文明開化」の本当の意味は、「東洋市場を西洋化させ、西洋のモノがそのまんま流通する市場を作る」、なんだよね。結局、野蛮だの閉鎖的だのと欧米が文句たれるのは、欧米で作ってる商品をそのまんま東洋に売りつけたかっただけで。その土地独自の需要とか伝統とかルールとかに合わせて商品開発する気すらない、と・・・(-_-)・・・そんなんだから、アメリカの車は日本で売れないんだよ・・・外交圧力かけてその土地のルールとシステムを変更させるより、その土地の需要に合った商品作った方が容易だと思うんだけどなぁ・・・2013/03/14

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