岩波科学ライブラリー<br> 医学と仮説 - 原因と結果の科学を考える

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岩波科学ライブラリー
医学と仮説 - 原因と結果の科学を考える

  • 著者名:津田敏秀
  • 価格 ¥1,296(本体¥1,200)
  • 岩波書店(2014/12発売)
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内容説明

なぜタバコやピロリ菌が発がん物質と言えるのか.目に見えない因果関係はどのように証明されるのか.公害事件で医学者の言動を問うてきた著者が,水俣病・タミフル・放射能など具体例を通して,「実験によるメカニズムの検証」という一見すると妥当な考え方に潜む問題点をつく.原因と結果を結ぶ科学の言葉がわかりやすく解説される.

目次

目  次
   はじめに

 1 科学の証明 因果は医者にも見えないので間違える
  約五〇〇〇人を対象とした発がん研究
  国際がん研究機関IARC
  発がん物質を人に対して割り付ける
  実験が必要不可欠とは単なる思いこみ?──実験研究と観察研究
  疫学的研究や観察研究は間接的か?
  日本で発表された観察研究
  ピロリ菌の発がん性に困惑した日本の専門家
  第一章のまとめ

 2 科学と実験 因果はDNAまで見ないと分からないか
  自然科学と科学の目的
  科学の基本用語
  観察と仮説・理論──実在世界と言語世界
  医学における因果関係の探求の歴史
  決定論とベルナール、メカニズム
  決定論から要素還元主義へ
  要素還元主義
  科学の範囲
  仮説のレベル
  要素還元主義の悪用
  第二章のまとめ

 3 科学と社会 因果推論の遅れがもたらす問題
  日本で実際に起こった要素還元主義に基づく失敗例
  森永ヒ素ミルク中毒事件
  水俣病事件
  和歌山市ヒ素カレー事件
  タミフルの問題
  最高裁判決は科学的証明にデテルミニスムを想定している
  現場で役立たない要素還元主義的な法律の仕組み
  第三章のまとめ

 4 科学と哲学 因果はなぜ見えないか
  因果関係は難しいのか?
  ヒュームは原因を定義した
  ヒュームの問題
  ヒュームの問題と現実の問題
  ヒュームの問題への対応策
  因果関係による影響の指標
  原因と結果は実在世界、しかし因果関係は言語世界
  第四章のまとめ

 5 科学と仮説 因果を整理する
  非巡回有向グラフDAGを描く
  交絡要因と別ルート
  オッカムのカミソリ
  整理したDAGに基づいてデータを集める
  第五章のまとめ
   おわりに
   参考文献