内容説明
イタリア北部コモ湖畔の風光明媚な田舎町ベッラーノで、老婆の死体が発見された。その死に特に不審な点はないが、この出来事がベッラーノの人々の生活に少しずつ影響を及ぼしていく。
次から次へと新たな展開が巻き起こり、数多くの出来事が絡み合って、大きなうねりを形作っていく、どこか不思議で、なぜだか妙に可笑しいストーリー。
著者は、コモ湖畔のベッラーノ生まれ(本書の舞台)で、ミラノ国立大学医学部を卒業後、故郷で医者の仕事に従事しながら作家デビュー。
一九九六年度にピエロ・キアラ文学賞、ニ〇〇六年度にバンカレッラ賞、ニ〇〇八年度にはイタリア・ヘミングウェイ賞を受賞している。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
14
三十年代のイタリアの田舎町で老女が死んだ。しかし自然死と思われた彼女の死で右往左往する人々が出て…とそこから話はドミノ倒しのように街中どころか他の街や国にまで飛び火して広がってゆき、そして最後にきれいに町の話に戻ってくる。それにしてもオリーブとはそのことですか。びっくり。確かにオリーブも関係ありますね。いや、どう関係あるかと言われると説明が難しい…汗。2013/07/07
りつこ
9
なんじゃこりゃ?!途中まで物語がどういうふうに転がっていくのか見当がつかなくてどう面白がっていいかわからなかったんだけど、次々出てくる登場人物と次々起こる奇っ怪な事件と解決する前に落とし前がついちゃうというふにゃふにゃ加減がいつしか快感に…。この意味深なタイトルも…下ネタかよ!わはははは。こりゃたまらん。2011/12/18
ヴィオラ
7
とある老女の死にはじまり、謎の女占い師の話、町の不良グループの話、息子が行方不明になった郵便局長の話等々…沢山のエピソードが並列的に、また微妙に絡み合いながら進行する。でも、人に「これって何の話?」と聞かれたら、つい「このタイトルが全て!」と答えてしまいそうな程、ある意味衝撃的なタイトル(^_^;)感覚的には「読みやすいガッダ」な印象?ある意味、実にイタリア的な小説なのかも。面白かったです。個人連絡>nanteさん、オススメありがとうございました(^_^)2012/05/27
茎わかめろん
5
まさかオリーブがそれとは。なんだかどうでもいいような事が重なって転がって、その転がり具合が気になって読み進めてしまう。2012/03/24
すけきよ
5
火のない所に火を起こすと言うか、煙が立ってるから火を探すような、でも実は煙じゃない、そんな事件ばかり。それらの中心となって探偵役を務めるのがマッカド准尉。しかし、その推理が正しかった試しがない。それは彼が無能なのではなく、そこに事件が存在していないから。そして、メインテーマでもなんでもなく、さらりと出てくるんだけど、強烈な印象を残すのが、いかにもイタリアっぽいけど、意味がよくわからないこの題名。一読すれば、確実に記憶に焼き付く。2011/10/18
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