内容説明
歴史的事実と国史は、材料が同じでも異質のものである。虹も水滴だが、たんなる水滴とは異質である。日本の歴史を一つのユニークな国史として、つまり一種の虹としても見ることができると思う。日本民族の歴史を、私が虹のごとく見たのが本書である。(著者「あとがき」より)神話に起源をもつ皇室は、世界がうらやむ日本の宝だ。それは、ギリシア神話のアガメムノンの末裔が、いまもヨーロッパの王室として続いているのと同じだから。二千年以上にわたって途切れることなく続いてきた日本人と皇室の紐帯を、「美しい虹」として描き出した著者渾身の力作。古代の日本人は、いかにして「皇統の危機」を乗り越えたか。藤原氏はなぜ皇位をうかがわなかったのか。源頼朝が皇室に遠慮したのはなぜか。義満は。家康は。そして明治維新はなぜ成功したのか……。日本史を貫く「男系継承の法」を守り、「皇室の危機」を乗り越える叡智を、現代日本人に問う問題作。
目次
第1章 外国人から見た皇室(日本人の総本家 「日本人はトロイな国民だ」 ほか)<br/>第2章 日本史のなかの皇室(「邪馬台国論争」は不毛なお遊び 神話と歴史がつながっている国 ほか)<br/>第3章 皇統はなぜ保たれたのか(仏教がもたらした皇統の危機 危機は女帝のときに起こる ほか)<br/>第4章 皇室伝統を再興するために(「国体」は何度も変わってきた 南北朝分裂の発端 ほか)<br/>第5章 小林よしのり氏 女系論への弔鐘(最初から答えてくれれば マッカーサーの掌で踊る ほか)
感想・レビュー
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mazda
14
皇室というものの存在が小さい頃から不思議でならなかったが、年をとった今、ようやくわかってきたように思う。「大きなよりどころ」とでもいうべきか。陛下は一生をかけて民の幸せを祈り続け、それを受けて民もひたむきに生きる。それが日本なんだと思う。しかし、小林よしのりさんはどうしちゃったのかな…?「いわゆるA級戦犯」は共感できたのに、どうも最近おかしい感じがする。2012/12/20
jaiose
4
外部の陰謀で皇室の伝統が途絶えてしまうのは日本国民として阻止(反対)せねばと思いました。2015/01/04
ひろつそ
3
未来に訪れるであろう大災害に対策をこうじるのが大切であること、昨今の地震津波災害を実感した日本人ならより強く感じられると思う。 國體も同じだ。最優先としてはっきり言うべきだ。「宮家復活」。2016/07/26
phmchb
3
天皇・皇室を大切にしなければ、日本は日本でなくなる!女性天皇・女系天皇などの皇室に近年つきまとって問題について考えさせられるそんな一冊です。2013/12/30
父帰る
1
渡部史観を味わえました。日本の皇室の重要さを実感しました。2013/05/02