内容説明
尖閣、竹島、北方四島――どう守り、返還させるか? 威勢のいい言葉だけでは進展はない。解決策は「歴史」の中に書かれている! 明治維新時の領土と、その後の戦争による拡大。敗戦での急激な縮小と、戦後の枠組み。それらの歴史の裏側までを厳正に検証する。21世紀の視点に立った日本の主張!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
林 一歩
16
ノンポリでのほほんと生きてきたが、最近の中韓露の振る舞いは如何なものかと。そんなわけで今更ながらの領土問題理解促進月間といたします。2012/08/14
活字の旅遊人
10
日本の主張。
高橋 橘苑
7
筆者の語り口はいつもながら冷静であるが、歴史的経緯を振り返り改めて、領土問題が日本の戦後レジームの問題とリンクしていると感じる。本書で筆者も指摘しているが、アメリカの隠れた意図が領土問題を複雑化させて、長期化させた原因でもある。なぜ講和条約発効直前に韓国が竹島を侵攻したのを咎めなかったのか?なぜ沖縄返還時に尖閣諸島を明記しなかったのか?時は流れ、肥大化したナショナリズムの怪物をコントロールできなく成りつつある中韓とは暫く冷静な話し合いはでき無いだろう。様々な過去を経験した日本人はより歴史から学ぶ事がある。2014/03/16
kashimacchi
5
【再読】北方四島、竹島、尖閣諸島という日本の領土に関する考察。非常に分かりやすく説明。ナショナリズムが高くなるのも問題だが、現在の日本人がこの問題に関心が薄く、若い人ほどその傾向が顕著であり、将来が心配。2021/03/07
AnmitsuK (うろ覚えムーミン)
3
領土問題に関してはキチガイが多過ぎるためなるべく近づきたくなかったのだが、「保阪正康なら安心だろう」と思い手にとった。強気な書名がつけられてはいるが、内容的にはやはり冷徹な保坂史観。日本近代史を「領土」の観点から見直し、事実と論点を細かく整理している。2013/09/15