内容説明
夕方、6時40分に現れ、絶叫しながら走り去る黒い影。その声を聞いた者は3日後に死ぬ――。都市伝説サイトの管理人・神山沙月は、それをくだらない作り話だと思っていた。だが、近所のトンネルで変死した女子高生が最後に撮った写真に、恐ろしいものが写り込んでいたことから、事態は急変し……。まったく新しいサイコホラー・ミステリーの傑作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
59
うーむ、よくできている。冗長さを感じさせない、純粋ホラー・ミステリという感じ。都市伝説にひかれて、どんどん話が進む。ほとんど電車の中だけで読んでいるのに、気がついたら半分読んでしまっていた。登場人物が最初に事件に巻き込まれる段階で、そのまま事件の捜査でもあるというムダのなさが、そう感じさせているのかもしれない。展開していくにつれて、怖さが増幅していくけれど、ミステリらしい意外性のある真相になるほどと思う。文庫だけど挿絵も多用されて、どのページもビジュアル的に楽しめる本なのがよい。夕陽の中の物語だった。2021/06/04
ホームズ
8
難しいことを期待せずに読めば単純に楽しめる作品でした(笑)結末が少し物足りない感じがあったり主人公のキャラクターが微妙に作り物って感じがしたり色々と感じましたが全体としては楽しんで読めました(笑)幻冬舎だったんですね~。勝手にメディアワークス辺りかと思ってた(笑)2011/08/11
爺
6
山本弘の『BISビブリオバトル部』シリーズで登場した作品。タイトルに惹かれて購読してみたのだけど、う~ん、これは中高生くらいが読めばもう少し刺さったのかな。青春というよりも、思春期の妄想の類かな、と感じた。作品の内容云々以前に、こんな作品までカバーして、自作登場人物の少女の愛読書にしてしまった山本弘氏の読書量に驚愕した。2019/03/09
マロ
5
イラストや登場人物の造形は好みだったけど、主人公が絶叫仮面を追う理由が弱いせいか、全体的に盛り上がりに欠けていた。本の端々に描かれているキャラクターが機能してなかったのは残念。「社長室」の部屋プレートを友達に笑われたりドーナツ屋での軽妙なやりとりなど、日常的な部分はかなり楽しかった。次があるなら五倉山中学日記的なものを期待。2013/04/07
いそっぷん
4
なんかあらすじ見て思ってたのとは違う感じがした(´`)とゆうかホラーなのかそうじゃないのかが曖昧すぎる要素にあふれててなんか釈然としない。。。かなぁ。。。あ、でも沙月と美琴と一加の関係の変化は好きでした!2011/08/17