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内容説明
未曽有の国難が続く中、政府・東電の情報隠蔽に加担した記者クラブ報道の罪が次々と明らかになりつつある。「格納容器は健全に保たれている」「ただちに健康に影響する値ではない」という言葉を何の疑問もなく垂れ流し、結果として多くの人々を被曝させた罪。放射能汚染水の海洋投棄をやすやすと看過し、日本を犯罪国家に貶めた罪。記者クラブメディアが国を滅ぼしたのだ。この焼け跡で、日本人が自らを守り、生き抜くために手に入れるべきメディアリテラシーとは何か。電子書籍版ボーナステキスト「報道と私 ~出会って恋して嫉妬して~〈畠山理仁〉」収録!
目次
第1章 繰り返された悪夢―70年目の大本営(日本の報道は何のためにあるのか;3・11で露呈したこと)
第2章 日本に民主主義はなかった(海外メディア戦いの歴史;自由報道協会の意味;ソーシャルメディアを可能にするもの、不可能にするもの)
第3章 アメリカジャーナリズム報告2011(アメリカのジャーナリズムは劣化したか;日米メディアリテラシー比較)
第4章 死に至る病 記者クラブシンドローム(信じられない!シリーズ;王様は裸だ)
第5章 報道災害からいかにして身を守るか(今こそ変わらなければ次はない;多様性こそすべて)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Maiラピ
20
安心安全を繰り返して、パニックは回避できたけど、メルトダウンを政府、東電、既存メディアが2か月間も認めなかったことで一部の地域の人たちを被曝させた。サンデル教授のジャスティスよろしく、それは善悪、正誤どっちなの?と問いたくなる。日本は民主主義の国家じゃなかったのかな、戦前のように大本営やそれに追随したマスコミに情報操作されたまま信じ込まされていた。日本の大手報道も不信な今、自分で情報を収集して判断するしかない。メディアリテラシーの重要性を認識する。3.11を期に日本のジャーナリズムの在り方が露わになった。2011/09/16
こも 旧柏バカ一代
19
読むと『被曝させた』怒りが込み上げて来る。 そして、情報弱者だった自分の不甲斐なさに恥じる。 あの日の濡れたアスファルト晴れた空は忘れられない。 あの頃から根本的には何も変わって無い。むしろ腐って酷くなっている。記者クラブ。本来は逃げる権力者から情報を取る為に作られた組織が。時が経ち自身の利権を守る為に同業他社を排除して調査をしても発表しない組織となり下がってしまった。過去の成功にしがみつき、自身の今を改善できない企業文化はグロテスクに見えてしまう。2021/07/25
更紗蝦
14
自分が日本のジャーナリズムに対していだいてきたモヤモヤした不信感が、この対談集の中で簡潔な言葉で表されていて、さすがプロのジャーナリストは言葉の選び方が巧みだな、と思いました。《日本の新聞がフェアじゃないのは、PR紙であることを言わないで、都合のいい時だけジャーナリズムだと言っていること》《記者も新聞記者ですと言わないで広報ですと言わなくちゃいけない》という上杉氏の言葉(292ページ)は、肝に銘じておこうと思います。 2012/09/08
ぽんくまそ
13
メディア業界の内輪話で盛り上がるところは、難しくてついていきにくいから、読み飛ばしても良い。が、居丈高に追究を妨害する本末転倒な「記者クラブ」の見苦しい姿は、みなさん、知ってほしい。こいつら犯罪者です。かつてから本田靖春など心ある同業者たちから批判されてきた間抜け談合集団は、ついに越えてはいけない一線を越え、放射能公害の共犯者になりました。2014/12/05
ryuetto
13
300ページ以上もある、そこそこ分厚い本なのに、結構、あっという間に読めた。対談形式で、話し言葉で書かれているせいか、すごく読みやすい。 マスメディアには「記者クラブ制度」があって、記者クラブに所属している人と、入っていないフリーの記者とは、記者会見ひとつを持っても差別化されていることと、記者クラブが、ろくろく質問もせずに、政府や東電の発表をまるまる写して、記事にしているという実態について書かれているのが印象に残りました。こんなのは報道とは言わない、ただの広報だと、怒っているのがよく伝わります。2012/08/04
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