集英社文庫<br> 夜

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集英社文庫

  • 著者名:橋本治【著】
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 集英社(2014/08発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087467123

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内容説明

「また、来るよ」そう言い残して父は女を作って家を出て行った。父親の「男」としての一面を垣間見て、戸惑いを覚える加那子だったが、次第にその存在は遠くなっていった。そんなある日、父危篤の報せが届き――(「暮色」)。女の視点から男を捉え、浮気、略奪、同性愛などの様々な愛の形に秘められた、男の存在の曖昧さを浮き彫りにした、著者の新境地。男と女の不条理を描く五つの物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Aki

3
再読です。この小説「夜」は、「自分で見ることのできない男の背中」、つまり「男の根本にある不透明さ、曖昧さ」を描きたかったそうです。 万人が好きと言える小説では無いでしょうが、恋愛は100%個人的なものであり、形はどうでもイイのでしょう。 2015/02/15

あなあき

2
あとがきによると、本作は「女の視点から見た男」—それも「三角関係の渦中にいる男」についての連作小説集である。『暮色』は娘から、『灯ともし頃』は妻から、『夜霧』は妻の女友達から、『蝋燭』は愛人から、『暁闇』は「女の立場に立たされてしまった男」から見たそれぞれの「曖昧な男の背中」を描いている。前の4つはいわゆるフツウの女性作家でも書きそうな感じの話だが、最後の1編だけは、おそらく著者にしか書けないって言うか「書かない」話なんじゃないだろうかね。光源氏と頭の中将の関係に準えて解説してもらったので、何となく了解。2014/07/17

在賀耕平

2
橋本治の評論は好きで読みまくっているが、本丸の小説はほぼ初めて。いや、おもしろいね。橋本節は相変わらず。ここまで心の機微を表現できるものなんだね。想像力ってすごいね。2011/10/19

takizawa

1
橋本治がフィクションも書けるとは知らなかった。本書は5つの変奏曲によって構成される短編集で、一言で言うなら現代版源氏物語。とある読書会で扱ったときに、伝統的な家族観が薄まりつつある90年代の独特の寂しさが表現されているんじゃないかという意見も出た。この小説に出てくる女性はどの人も芯が強い。それに対して暁闇の勝哉の(良い意味での)乙女っぽさが印象に残った。2016/06/19

ドラコ

1
久々に 事件ではない小説を読んだ たまにはいいもんだね!短編だしサクッと読めました2016/01/29

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