創元推理文庫<br> 天国の破片

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創元推理文庫
天国の破片

  • 著者名:太田忠司
  • 価格 ¥712(本体¥648)
  • 東京創元社(2011/06発売)
  • GWに本を読もう!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488490089
  • NDC分類:913.6

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内容説明

黒い革ジャンにジーンズ、そしてフルフェイスのヘルメットを身につけた男は、ナイフを突き出して言った。「金を出せ」。だが、その声はまだ幼い。――午前二時過ぎ、コンビニの店番をつとめていた元警官・阿南は、店に押し入った若い男に自分の蓄えから五十万円を用立ててやることで、強盗を思いとどまらせた。しかし数日後、阿南は他所のコンビニで起きた強盗傷害事件のことを知り、男の行方を追うため、またも私立探偵まがいの行動をとることになる。その中で出会う孤独な人々との交流、そして意外な真実。著者のライフワーク・シリーズ、第3弾。解説=村上貴史

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

森オサム

48
阿南シリーズ第三作。作中で6年が経過し、更に性格も生活も変化が見られる阿南ですが、まだまだ普通の人にはほど遠い(笑)。前作で出会った探偵事務所の面々から遠く離れて、北陸でコンビニの店員をしております。そして、今回は事件に巻き込まれたと言うよりは、自分から積極的に関わって行った感じかな?。やはり親子の問題が根底にあり他人の介入が難しく、阿南は事件を通して自分の家族に思いをはせる。シリーズの色合いが鮮明に付いていると感じた。舞台はいつも冬だなぁ、本作がシリーズで一番好きな作品、出来れば多くの方に読んで欲しい。2019/09/13

ゆう

26
図書館本。阿南シリーズ3作目。今度の阿南さんはコンビニ店員。さすらいびとだ…。夜勤の最中に起きたコンビニ強盗が思わぬ方向へ。こんなに生きにくい人もなかなかいないよなぁって思うけど、それが阿南さんらしい。でもアレだな、1冊ごとに違うヒロイン立ち位置の女性が出てくるから、阿南さんは寅さんか山下清さんなんじゃないかな。キャラ違うけど。2015/12/14

nins

25
阿南シリーズの第3弾。初の文庫化。文庫待ち長かったなぁ。ノベルス版が出たのが1998年。なんと13年ぶり。シリーズ通して阿南も歳を重ねていく手法、今作では37歳。前作で結局就職せずにフリーターのままでコンビニのバイトに流れ着いていた。藤森さん所の探偵事務所で働く姿も少し想像していたので残念。相変わらずの仙人のような質素生活。それでもスポーツジムに通ったりと前よりは改善?メインとなる事件より阿南さんの生活の方が気になるハードボイルド。シリーズ最新作の単行本も発売されたということで長い目で文庫化を待ちたい。2011/09/01

ち~

23
シリーズ3作目。石川県に流れ、コンビニでアルバイトをする阿南ももう37歳。その店に強盗が現れた。まだ若い犯人に阿南は提案する。「このまま帰ったら警察に通報せず、50万を渡す」数日後、他のコンビニに入った強盗は「他所では50万くれた」と言った。責任を感じた阿南は、遺留品の免許証を頼りに自宅に訪ねると2週間前に亡くなっていた…関わる少年少女の末が気になり一気読み!相変わらずガチガチに堅い阿南。だか、前2作ほどの暗さは感じなかった。マナとのラストに驚かされたが、それだけ阿南が人間らしくなったということか…2018/07/13

雪守

13
阿南シリーズ第三弾。バイト先のコンビニに押し入ってきた強盗を見逃した阿南だが、後日同一犯と思われる人物による強盗事件が起こったことに責任を感じた彼は犯人の調査を行う。主人公が同じだけで事件の概要が毎度異なることが新鮮で面白いです。この巻では阿南が新聞を読み始めたり、スポーツジムに通うようになったりと社会との距離の取り方を変えたことに安心しました。まだ罪の意識は消えていないけれども、最後の心地よい温かさが積み重なって自分を許せる日が来ることを願っています。次巻も楽しみにしています。2011/11/21

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