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内容説明
つい数年前まで「脳科学は万能である」ともてはやされたブームも、いまやすっかり下火になりました。精神科医として活躍する和田秀樹さんは、当時のことを「前時代的な幻想だった」と振り返ります。
曰く、脳科学はまだまだ過渡期にある学問で、ほとんどの学説がいずれ覆るかもしれない仮説にすぎず、再現性・実証性に乏しいものだった、と。
ポスト脳科学時代のいま、私たちの頭を良くするものとして和田さんが提唱するのが「心理学」です。
心理学といっても、肝は「仮説→結果を分析・検証→再び仮説…」のサイクルを癖として持つこと。これを回し続けるだけで、マーケティング、セールス、マネジメント、ひいては生き方そのものにも応用することができます。
さあ、あなたもこの21世紀型の「頭の良さ」を、一足先に身につけてみてください。
目次
プロローグ 脳科学ブームは、前時代的な幻想である
第1章 心理学は、脳のソフト全般を扱う科学である
第2章 脳科学の限界
第3章 心理学で頭を良くする
第4章 やる気の心理学
第5章 心理学をビジネスに応用する
第6章 心理学はなぜ誤解されるのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Lee Dragon
28
心理学に懐疑的な人間だったので読んでみた。作者は受験の本を多数出版している臨床精神科医。コンピュータで言うところの、脳科学(神経科学)をハード、心理学をソフトと表現し、脳科学と心理学を比較しながら心理学の有用性を説いている本。所謂眉唾が多い心理学であるが、アプローチが仮説→実験→結果(統計)で非常に科学的。著者は心理学を盲信しろと言っているのではなく、多様な考え方を身につけ、ヒューステリックしていくことが賢い人であると言う。確かにあらゆる情報の中で1番有用なものを選択できることは人生を豊かにする。2018/04/29
りょうみや
8
前半の脳科学と心理学の比較は、脳科学は発展途上で定説もコロコロ変わり限界もある、その一方心理学は見直されてきており得られる物は大きい、という内容。こちらはまだよかったが、後半は部分的な心理学の項目の寄せ集めといった印象で、よくあるビジネス書と変わりはない。また、「仮説→結果を分析・検証→再び仮説」のサイクルを心理学的生き方としているが、これは理工学では当たり前のサイクルなので別に心理学特有のものではない。2017/10/28
桂 渓位
5
心理学的な頭の良さの定義、経験値も入れて欲しかったですね。これは僕の、スキーマかも知れませんが(笑)2017/12/09
三浦郁子
3
物知りであるというのは頭が良くなるための必要条件だけれど、知識が思考を拡げるのではなく、逆に思考停止の原因となってしまっている人も珍しくない。知識によって思考を柔軟にできる人と、知識が邪魔になって頑なになってましう人がいる。柔軟な考え方ができないと「こうでなければならない」という思いが強くなりすぎて自分を縛ってしまい、それが心の健康を損なうこともある。まず知識を得ること。自分の知識が偏っていないかつねに自分自身をチェックして修正できる人が本当に賢い人なんだという話は、とても共感できた。2023/03/11
はしも
3
やる気の動機づけについての解説がわかりやすくて直ぐに使えると思いました。目から鱗の内容だったと考えてます。2016/04/10