講談社学術文庫<br> 本居宣長

個数:1
紙書籍版価格
¥1,155
  • 電子書籍
  • Reader

講談社学術文庫
本居宣長

  • 著者名:相良亨【著】
  • 価格 ¥1,045(本体¥950)
  • 講談社(2014/11発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062920568

ファイル: /

内容説明

漢意(からごころ)を否定し、われわれは現に日本人を支えてきた秩序によって生きるしかないという神道論を展開。文芸においては物のあわれを主張した宣長。その思想を追うことは、今日のわれわれ自身を知り、未来に生かすべきものと、同時に克服すべきものも見出すことだと著者はいう。日本思想史に決定的な影響を与えた宣長の本質を鮮やかに浮き彫りにした名著。(講談社学術文庫)

目次

まえがき
第一章 物のあわれ論
一 二つの関心──歌と神道
二 『あしわけをぶね』
三 物のあわれをしる──『石上私淑言』
四 「物のあはれをしる」生き方──『紫文要領』
第二章 神道論の形成
一 「あはれ」と新しい神観念
二 神道論の変容──『石上私淑言』『古事記雑考』
第三章 道について
一 道の二面性
二 客観的秩序としての道
三 不可知性と有効性
四 「真心」と道の「みやび」
第四章 「せむかたなし」
一 二重構造的姿勢
二 禍津日神の重視
三 顕事と幽事
四 「其時の神道」──『鈴屋答問録』第十三
五 悲しみと安心──『鈴屋答問録』『玉くしげ』
宣長年譜
参考文献
解 説  菅野覚明

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中年サラリーマン

10
良い本だ。これを読むと日本人の考え方が連綿と続いていると感じる。自分の見識をいったん括弧に入れ世間に従うという一文が心に残った。でも、宣長はその当時の時代の空気感には完全にマッチすることはできなかったんではないかな。違和感なり引っ掛かりを感じながら生きてないとこういう考えを進めることができないんじゃないかな。2013/08/31

Ikkoku-Kan Is Forever..!!

2
日本的って何だろう。ずっと私の疑問である。そして震災が起きた。あの震災は何だったのか。以来ずっと考えている。「天罰論争」という一つの言説が益々、「宣長ならどう言うだろうか?」という命題に置き換わって。そして、それが宣長を考える核心だと気が付いた。「安心と悲しみがきわどく対立するかに見えて、しかも重なる」p279その思想とは一体なんなのかという宣長への問い掛け。それは畢竟、宣長とはなんなのかということだ。近代的「智」で一蹴する事は容易いのに、それで解決できない問題。宣長的とは何か。これ程、切実な問題はない。2012/02/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/3292922
  • ご注意事項