創元推理文庫 まもなく電車が出現します

著者名：似鳥鶏【著】

東京創元社（2016/04発売）

• ISBN：9784488473044

内容説明

「壁男事件」が起きた現場である芸術棟が封鎖され、困った文化系のクラブや同好会が新たな棲処を探し始めたせいで、当然の如く各所で紛争が生じた。部員が実質一人の美術部に所属する僕は美術室に活動場所を移すことでことなきを得たのだが、これで落ち着いて作品に取り掛かれるかと思いきや、美術部の領地と思しき開かずの間をめぐる鉄研と映研の争いに否応なく巻き込まれてしまう。しかし翌日、その開かずの間に突如、異様な鉄道模型が出現！？　表題作を含む５編を収録の、山あり谷あり、波瀾万丈で事件に満ちたコミカルな学園ミステリ短編集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[まりも]

今回は壁男事件以降に起きた事件を扱った短編集。相変わらず葉山君に近づく女の子は訳あり少女ばかりだ笑。今回も不憫な葉山君だったけど柳瀬さんと一歩前進といった感じだし結果オーライなんかな。伊神さんも出番は少ないながら相変わらず凄かったりミノがかっこよかったりとキャラの魅力が上がる話ばかりで良かった。とりあえず葉山君は妹と仲が良すぎるというのが一番の収穫。妹の出番増えろ―

2014/08/05

[ダイ＠2019.11.2～一時休止]

市立高校その３。連作短編集。時系列がまた伊神さんの卒業前に戻ってる。こういう進め方してたらどこかでつじつまが合わなくなる気も・・・。まあ楽しめたからいいんですけど。

2017/08/23

[ヒロユキ]

相変わらず楽しいキャラクターたちが暴れまわってます。『シチュー皿の～』は犯行動機の優しさが伝わってきて、『嫁と竜の～』ではシンプルながら説得力のある推理には納得するばかり。『今日から彼氏』では葉山くんの成長、学生の初々しさにほろ苦さがよかったです。

2012/03/11

[NADIA]

学校生活で起こる不思議をつづった短編集。ライトなミステリとユーモアのある文章が楽しかった(^^)　特に「今日から彼氏」は面白くて会社の昼休みに読んでいたのだが思わず吹き出してしまった。外で読んでいなくて良かった･･･(^^;　作風がとても気に入ったので、続けて読んでみよう。　　

2017/07/26

[Yobata]

にわか高校生探偵団シリーズ第三弾,短編集。開かずの間に出現した鉄道模型,ミノのシチューから消えたジャガイモの行方,頭上から狙われた葉山君,オタフィギュアの値段,葉山君の彼女の5編。探偵役として伊神を登場させる為か、結局伊神が3年当時の事件があるんなら何故に卒業させたw?今作も日常の謎をコミカルかつ本格的に仕上げてあったね。そして今回ついに恋が実った葉山君。しかも相手は柳瀬さんじゃなく演劇部脚本の入谷菜々香ちゃん。マジかと思いつつ結構相性良いのでこれは…だったけど、やはり葉山君の役回りはそれなのか…w→

2015/03/04