北朝鮮に消えた歌声―永田絃次郎の生涯―

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北朝鮮に消えた歌声―永田絃次郎の生涯―

  • 著者名:喜多由浩【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 新潮社(2011/11発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103298519

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内容説明

1960年1月29日、新潟港を出港する「北朝鮮帰国船」のデッキの上で、《荒城の月》を朗々と歌った男がいた。《蝶々夫人》日本初演でピンカートンを歌い、一世を風靡した希代のオペラ歌手、永田絃次郎(金永吉)。だが、その後の消息は、誰も知らない……。初出資料と貴重な証言で描かれる慟哭のスクープ・ノンフィクション!

目次

第1章 隠された「死」
第2章 平壌のミッション・スクール
第3章 軍楽隊の「銀時計組」
第4章 三浦環の相手役
第5章 レコード・デビュー
第6章 光復
第7章 藤原歌劇団
第8章 北へ
第9章 栄光の日々再び
第10章 終焉

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tecchan

4
オペラ歌手 永田絃次郎の名前を始めて知った。戦前・戦後と活躍した在日朝鮮人、1960年妻子とともに北朝鮮に帰国、数年は国家から特別待遇で遇されたが、いつしか忘れ去られ、30年後に消息が判明。数奇な運命をたどった人生を追ったノンフィクション。国家に翻弄された人生が悲しい。2018/01/16

toshokan-no-hito

4
資料不足はしかたないが読み物としては面白い。そしてこういう人がいたという記録としては重要だし興味深い。それにしても、もし日本の韓国併合がなかったら、朝鮮半島南北分断の悲劇もなかったのだろうと思うと、、、なんだかなあ、、、2014/09/24

ミノムシlove

3
音楽を愛し音楽に愛された一人の芸術家が望んだのは、ただ歌うことだけだった。出自も、右も左も関係なく。ただ、なかなか思うような場に恵まれず苦労されたであろう。そこへもって華々しい活躍が期待できる故郷からの甘い言葉に心身とも取り込まれてしまったのがいたましかった。2021/10/14

さんつきくん

3
戦前、朝鮮半島から日本に渡った天才オペラ歌手・永田絃次郎の数奇な生涯を著者が調べて記した、真実は小説より奇なりを地で行く一冊。今の北朝鮮平安南道の貧農の家に生まれた永田は猛勉強をして、学校を出て、日本に渡り陸軍戸山学校軍楽隊に入学。日本コンクールで3年連続2位なり認められる。戦時中はキングレコードの専属歌手として、軍歌や戦時歌謡、民謡、外国民謡、外国のオペラ等、沢山の楽曲をレコードに吹き込む。戦後、民族運動に傾倒。そして1960年、帰国事業で北朝鮮に一家6人で帰国してしまう。北朝鮮でも歌手として活躍したと2021/05/17

kozawa

3
こういう本によってこういう人について語る事は重要。ただ、読み物としての出来も、人物研究としての出来も、それほどレベルの高い本ではない。2011/08/01

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