内容説明
敬虔なクリスチャンにして、『沈黙』ほか、文学史に残る数々の名作を遺した遠藤周作。そのもうひとつの顔は、大仏の掌で「アア、コリャコリャ」と踊る酔っ払いに親愛の情を感じ、「お前にはマメ狸が憑いとる」と占い師のご託宣を受けて落ち込み、庭のアヒルとにらみあう、かわいらしくも可笑しい「狐狸庵先生」であった。含羞とエスプリがにじむ、極上のユーモアに満ちた狐狸庵のエッセイの真骨頂。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
97
ユニークですよね。聞く、見る、することがツボです。時代は昔のことでも今に通じるようなところも多々ありました。ここまで言って良いのかと思うところもあり、ハラハラするけれどそこがユーモアなのかなと。お茶目な一面を堪能できました。2018/03/25
マエダ
39
ユニークな人である。男と女の性格をこうも面白く書けるものなのか なおかつ書かれている皮肉はしっかり的を得ていて、笑いながら共感してしまう。人間を特に女性の事をユーモア含めのバッサリ切る感じがすごくいい。2015/12/13
金吾
28
脱力した気持ちで読み進めるエッセイです。辛辣な話でもそう感じないのはユーモアなのでしょうか?女性シリーズは結構笑えました。2024/04/25
おもろい於間抜
13
独身者の私はこの本を指南書として結婚とかしてみたくなりました(•‿•)。2024/04/18
氷柱
7
485作目。4月1日から。短いのでさくっと読むことができる。前時代的なエッセイ。今の時代だと賛否両論が巻き起こる内容だが、時代がどうこう抜きにしてもここまではっきりと書ける作家は中々いないだろう。終盤の作者の立場を表明する部分まで読むと何となくすっきりする。納得するしないは別として、基本は平等な立場からこの作品を書いていることがわかってちょっと安心する。鋭さに舌を巻いた。2019/04/09