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内容説明
江戸のエロ川柳「破礼句(ばれく)」は教養の宝庫。古典、漢文に上流階級、あらゆるテーマを艶な世界に染め直すエスプリの極致なのだ。いまと変わらぬ男の本音を巧みに詠んだ傑作川柳を現役選者が解説し、奇才のイラストが彩る。知的でエロティックな句に笑ううち、江戸がグっと近づく一冊。
目次
序章 江戸の“おもしろ”にようこそ―土手の駕籠二厘五毛も軽いはず
第1章 男の一生―色男金と力はなかりけり
第2章 女の人生―孕んだと聞き一人逃げ二人逃げ
第3章 江戸っ子の地理感覚―相模から言うなりになる女くる
第4章 教養を笑え―道鏡は座ると膝が三つ出来
第5章 上つ方の下半身―長局まず重役が下になり
第6章 仕事人たち―やらかしているよとふれる樽拾い
第7章 色の街、色の宿―高うは御座りますれど美しさ
終章 煩悩ある限り川柳は死なず―入込んで見れば吉原野暮な所
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たくろうそっくりおじさん・寺
32
江戸時代に生まれた短詩文芸・川柳。その中にある「破礼句(ばれく)」と呼ばれるエロ川柳で伺う江戸の生活。序章は川柳成立の歴史をコンパクトに纏めていて勉強になる。以下気になった句を抜粋「入り婿は聞かずに抜いて叱られる」「立て膝の女いびつに口を開き」「菱形の口を開いてるあぐらぼぼ」「中指でさねを釣ってる握りぼぼ」「孕んだと聞き一人逃げ二人逃げ」「気を大きく持て若後家はさせる(何だこれ)」「張形のそばに役者絵取り散らし」「小間物屋にょっきにょっきと出してみせ」「させそうな身振りで弟子がやたら増え」成程。2015/02/17
ちくわん
6
セクシィ古文が第一希望だったが本書を先に入手。なかなかよかった。江戸時代はオープンだったのね。しかし、昨今の状況を考えると、江戸ほど艶っぽくなくなってきたのだろうか。私個人はご隠居のごとくまだまだ、これからも(願望)。しかし、隠語のオンパレード。ほぼブラジル。2018/09/15
カインズ
4
【色から入る川柳】セクシィな内容を詠んだ川柳を紹介しつつ、そこから様々な江戸文化を説明する一冊。時代小説を読むときに役立ちそうな知識があり、川柳だけではなくそちらの点でも楽しめた。妻に頭が上がらない入り婿の苦労や生臭坊主等、現代人からしても共感できるところがある。そんな内容を川柳が持つ洒脱さで粋に皮肉っているから面白い。冒頭では、川柳の背景も詳しく説明されており、川柳入門にもなる。イラストも艶っぽいもので良かった。2011/11/15
かめかめ
2
かなりエロイ川柳が300掲載されています(笑)。イラスト付きの解説まで。 「江戸時代なのにこんなにエロイ」と思うのか、それとも「どの時代でも人はエロスを求めるのだなぁ」と思うのか。やはり後者かなぁ。 モロに見えるより、見えそうで見えない方が想像力をかき立てるのでセクシィと思うのだとすると、ただ17文字だけの方が想像力の極限に達するので、ひょっとするとかなりセクシィかも知れませんね。2013/05/16
小林洋介
1
エロ川柳がこんなに面白いものだとは思わなかったです。2013/11/18




