内容説明
時は戦国。織田の軍に妻子を殺された若き上忍・影正は、信長への復讐を誓い紀州をめざす。付き従うは右腕の朽磨呂、くノ一の詩音ら、一騎当千の七人。だが山中の荒れ寺に辿りついた彼らを異変が襲う。寺の空間が不自然にひき伸ばされ、どうしても脱出できないのだ! さらに一人が、姿の見えない敵によって一瞬で屠られる。それはこの寺に棲む五体の妖怪が仕掛けた、死の五番勝負だった――。時代小説の新鋭による、戦国エンタテインメント!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
キャプテン
49
★★★★☆_そんなんよく買うね、という同僚の声に泣いたーー。そんな劣勢で読み始めた本書。あらすじは「忍者vs.妖怪」。忍びらしからぬ熱き心根の上忍影正と七人の忍びが、信長の追っ手から逃げるうちに迷い込んだ寺で妖衆と壮絶な死闘を繰り広げる。骨太で大人向けなエンターテイメント。歴史考証も深く、歴史小説とも読める。筆力がもっと高ければグイグイ読ませられるもったいなさ。俺は好きな作品だもんね!どーせマニアックですよーだ!ふんだ!読了後の同僚のコメント→【【そんなのよく読みきるね】】やろー!泣かす!2016/08/18
香翠
26
修行し、鍛錬に鍛錬を積み、主人のために身を粉にして働いても報われない存在。切な過ぎる。2019/12/05
タツ フカガワ
24
織田信長の伊賀攻めで一族郎党を殺された影正は、生き残った忍者たちと熊野へと落ちる。途中出会った二人の忍者たちと廃寺龍雁寺で一夜を過ごすが、そこにとんでもない怪物、妖怪が潜んでいた。初めて読む武内凉本で、俄然面白くなるのは龍鴈寺で始まる伊賀忍者VS怪物・妖怪の戦いから。角川ホラー文庫ですが、山風先生の『甲賀忍法帖』を思わせる映像的興奮と、久々の忍者活劇として楽しみました。2018/05/23
keith
23
伊賀を焼き討ちにした信長に対する伊賀忍者の残党たちによる復讐物語かと思ってましたが、紀州に落ち延びる途中で逗留した寺での妖怪たちとの闘いの物語でした。荒唐無稽な設定ですが、まるでハリウッド映画のようでした。2019/01/05
Porco
21
忍者vs妖怪。全体的なノリはお色気が無くなった風太郎忍法帖。敵が超自然的な存在なのに味方の強さや忍術は、本家本元のそれより荒唐無稽なものではなく、スペシャルな特殊部隊並みには地に足がついているからか、終始苦戦しがちでハラハラする。「ドッカーン!」とかの擬音,リアリズムを演出するには執拗すぎる植物描写など気になるところはある。しかし、地の文の臨場感ある戦闘描写と、最後の心理戦に繋げるための細やかな心理描写など美点もある。良くも悪くも山風フォロワーでしかない佳作という感触。2026/06/11
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