内容説明
織田信長の後継者を巡って羽柴秀吉と柴田勝家が火花を散らせた「清州会議」、海軍創設を急ぐために、あえて老中たちの度肝を抜く「200年構想」を語った勝海舟……。歴史の流れを決めた瞬間には、常に「会議」があった。周到な根回しや徹底的な「かき回し」、人々の胸を打つ感動スピーチなどなど、偉人たちは会議を制するためにありとあらゆる手段を駆使した。人間ドラマで日本史を読み解く決定版!
目次
序章 会議を制する者が勝利する
第1章 「根回し」で勝つ(“国譲り”にみる「根回し」の重要性;問答無用の「根回し」をした北条時宗 ほか)
第2章 「かき回し」て制する(「根回し」を逆転して道鏡に勝利した和気清麻呂;最大権力者を突いて「日本」の国名を認めさせる ほか)
第3章 会議で意表をつくテクニック(非常手段に訴えた入鹿暗殺;「ボソボソ」を活用して勝利した平治の乱 ほか)
第4章 三十六計逃げるにしかず(絶体絶命を逃れた秀吉の手口;最悪を想定し、面子を潰しても逃げた信長 ほか)
終章 反面教師―失敗に学ぶ(木曾義仲は会議で敗れた滅亡した;「適応性無意識」をもちいなかった花房助兵衛 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
maito/まいと
10
加来さんがチョイスした、歴史の中で流れを変えた会議を取り上げた一冊。といっても清須会議のような、みんなが集まった会議は多くなく、相手への使者や段取り上でのやりとりなども紹介されており、歴史の知識を増やすことだけではなく、現代におけるコミュニケーション・プレゼンテーション技術の参考としても使えそう。特に上杉鷹山の項はドキュメントとしても読み応え抜群!ただ、テーマ別で取り上げているせいか、時系列順になっておらず、テーマによっては取り上げ方が薄かったりと結構まばら。2013/07/05
スプリント
6
会議に特化した歴史本と思って手にとりましたが、 著者の考える会議の進め方ハウツー本で、その題材に日本史上の会議を題材にした内容でした。 2018/05/05
Kaz
5
ん~。ちょっとこじつけが過ぎるかな。章ごとのテーマに史実を無理矢理あてはめた感じ。加来さんの著書は読みやすいから好きなんだけど、今回のは、中身が薄過ぎた感が否めない。2013/04/26
生活相談屋
3
加来さんの歴史本。今回は歴史上、有名な会議に焦点を当てている。まあ確かに会議は社会人全員にとって非常に関心の高いテーマである。無駄な会議。あとから考えると、決定的な天王山となった会議。様々である。加来さんの会議評はあとだしじゃんけん的な感じがなくもないが(そりゃ結果を見てからあーだこーだ言うのは簡単だ)、まあそれもご愛敬である。2016/11/25
Ken Sugawara
3
日本史上の出来事を、”会議”という切り口で解説したしたもの。一般的に会議の要諦といわれるものも示されており、参考になった。歴史上の事件の解説ものとして読んだほうが期待を裏切られないと思う。2013/05/12