角川SSC新書<br> 脳の科学史 フロイトから脳地図、MRIへ

個数:1
紙書籍版価格
¥880
  • 電子書籍
  • Reader

角川SSC新書
脳の科学史 フロイトから脳地図、MRIへ

  • 著者名:小泉英明
  • 価格 ¥628(本体¥571)
  • KADOKAWA(2014/11発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784047315457

ファイル: /

内容説明

脳科学というと、すぐに思い出すのが右脳と左脳の役割や海馬と記憶の話など。脳の機能を細分化した本はあまたあるが、脳本来の機能、全体像、歴史などを網羅した本は見当たらない。MRIの開発者で脳の機能を立体的に捉えられる著者による、脳の可能性とすべての人々が幸福に感じられる脳の役割を歴史的事実から紐解く。また、精神分析で有名なフロイトは脳の神経科学を研究したからこそ、意識や無意識の概念があったことなど、歴史の中に埋もれている脳に関するエピソードもちりばめ、読み物としての面白さも追求した一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中島直人

8
脳についての学説の系譜と最近の知見に対する著者の主観的な評価。人の幸せに資する研究を目指していきたいという著者の主観に共感できる部分が多く、興味深く読むことが出来た。ALSの患者で二年半の間、何のアウトプットも出来なくなっていた人が、脳波を見ることで意思疎通を図ることが出来た、というエピソードには震えるほど感動した。編集面での問題か、一部著者の意図が良く読み取れない部分はあったが、補って余りあるほど良かった。2012/07/06

yori

3
★★★★★ その分野を勉強するには歴史的な流れを把握するのもとても重要だと思います。また本の中に著者独自の視点や考えが丁寧に示されてるのが良い。同分野の本って内容が似てることが多いですから。本書はMRIに詳しい。2015/03/08

Norihiko Yamazaki

2
脳の解析が飛躍的に進んだのは戦時中であり、当時と倫理観の異なる現代では技術や情報が進歩しても同じだけの臨床データを取れないというのは一概に判断するのは難しい。また、本書の中で個人的に考えさせられたのは脳科学における「憎しみ」という感情の研究事態が他の感情に比べて未熟であるということ。研究を進めたとき「快」に対して、得るものが多い分恐ろしさもある。サーカディアンリズムなど今の仕事に近いこともテーマとして掲げられていて興味深い一冊でした。2015/12/28

ななみ

2
一部の商業主義的な人々のお陰ですっかり色ものになってしまった脳科学。本書も期待半分、疑い半分で読み始めたのですが、どうしてどうしてきちんとした本でした。とはいえ事実、解釈と予想、意見が不可避的に混在している点には要注意です。読み手の側にも早合点しない冷静な読み方が要求されますね。紹介されている逸話が実に興味深く、いろんなことを考えさせられます。2011/07/23

のりべぇ

1
気付きの多い一冊。フロイト、戦争で人に向かって引き金をひける割合が第一次世界大戦では3割だったのが第二次世界大戦では9割が…、脳地図に彼是、ミラーニューロン、時間を感じる力、絶対音感と相対音感、聴覚と視覚と言語の関係。難読症と失文法それに関わる遺伝子FOXP2。『憎しみ』が心理学で研究されていない事。幸せ、快、報酬系…とりあえず単語を記録しておく。2017/01/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2907665
  • ご注意事項