凋落 木村剛と大島健伸

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凋落 木村剛と大島健伸

  • 著者名:高橋篤史【著】
  • 価格 ¥1,584(本体¥1,440)
  • 東洋経済新報社(2013/05発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492654408

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内容説明

「振興銀・SFCG事件」は何を物語るのか
破綻した日本振興銀行の木村剛と、SFCG(旧商工ファンド)の大島健伸の人生を辿り、「振興銀・SFCG事件」が意味するものをえぐりだすノンフィクション。金融史上かつてない特異な事件の全容を描く。
日本振興銀行は木村の超個人主義的な独自の思考によって破綻し、わずか6年ちょっとというその浅い業歴に比べればあまりに巨額の損失をあとに残した。日本振興銀行の経営破綻から3カ月後、無惨な廃墟の後片付けに入った預金保険機構が取りまとめた数字によれば、同行の債務超過は6700億円という途方もない金額であった。 
大島が一代で築き上げたSFCG(旧商工ファンド)が経営破綻したのは2009年2月のことである。当時の公表額だけでも負債は3380億円に上った。SFCGの資金繰りが綱渡りの状態に陥っていた最中、大島は自らの報酬を月額2000万円から9700万円へと大幅に引き上げている。混乱するばかりだった現場で呻吟する従業員を尻目に、倒産間際の会社からひと月に1億円近い報酬を受け取ることができる神経は並大抵の図太さではない。
2010年に逮捕・起訴されたこの二人の成功と転落を通じて、日本の戦後経済社会史を透視する。東大卒・日銀出身でバブル崩壊後の不良債権処理に強い影響力を持っていた金融エリートの木村と、在日・帰化人で商工ローンという金融の辺境から世界的な富豪にのし上がった大島という二人の人間の異なった人生が一瞬だが交錯し、ともに奈落の底に落ちていく様を描写する。

目次

第1章 上野アメ横の戦後
第2章 不良債権の焦土
第3章 松涛物語
第4章 新銀行の乱気流
第5章 転落の予兆
第6章 暴走
第7章 一瞬の邂逅
第8章 狂気と執着と
第9章 ペイオフ発動

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

緋莢

20
商工ローン「SFCG」で富を極大化させ、世界的な富豪の仲間入りを果たした大島健伸。東大→日本銀行→外資系コンサルティング社長から、竹中平蔵の懐刀となった木村剛。それぞれ絶頂を見た後に、物凄い勢いで転落していった。それぞれの負債はSFCGが3380億円、日本振興銀行が6700億円だった。二人の成功、そして破滅の過程を追ったノンフィクション。2016/03/06

Yuichi Tomita

5
大島が金のみを求めていたことはよく分かるが、木村に関して何を求めていたのかよく分からない。が、やってるとこはどちらも酷い。 日本振興銀行は銀行法違反のデパートのよう。検査忌避、迂回融資、情実融資など。今振り返っても役員が逮捕というのはすごい。この後の銀行の許可の基準はさぞ厳しくなったことだろう。 こちらの著者は、社外取締役だった江上剛に辛い。まぁ不正を止められなかったであれば、社外取締役の意味が無いもんな。最悪辞任も可能だったわけやし。2021/07/03

最終バック九番手

2
登記簿や裁判書類を丹念に追っていくという著者の得意技が存分に発揮されているので当事者インタビューができなかった物足りなさをあまり感じさせない…最大限に利益を追求するという資本主義の王道を突っ走った大島のベタ過ぎる振る舞いは読んでる自分のドロドロした金銭欲を暴かれているようで妙に気恥ずかしくなる…現在進行中の木村の公判に興味がわいてきた…参考文献:あり…発行:2011年3月10日…本体1800円2011/10/19

フライパン

0
記述が正確で面白かった。2016/08/23

nao_tanaka

0
☆☆☆2015/06/12

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