内容説明
書道教室が神話空間と化し、集団とその物語が変容する衝撃作「ザ・キャラクター」。3人家族の偏愛が世界の終末を招き寄せる、破滅=再生のスラップスティック「表に出ろいっ!」。火山観測所に赴任した男と虚言癖の女が、大噴火の噂を巡って歴史を往還する最新作「南へ」。「信じるとは何か」を問う、野田演劇を体感する戯曲集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りえこ
10
それぞれ面白かったですが、『表に出ろいっ!』が良かったです。それぞれの世界が、とても素敵だなと思いました。2015/06/20
フカミニハマル
3
★★★★★ 近年の野田秀樹の書く主題は凄い。収められているこの3作は秀逸です。野田さんの作品が観れる時代に生きれてよかった。2011/04/01
しお
3
信じることをテーマにした3部作。戯曲を読みながら頭の中で舞台を脳内再生。観たくなる。戯曲の感想とはズレるが、今、上演中の南へは作中で地震が頻発する。今回の震災により自粛ムード蔓延の中、休演があったとはいえ上演を続行してくれた事に感謝する。野田は観客を信じてくれたんだと思うから。2011/03/26
うさぎ
3
自分が年をとったのか、野田さんが年をとったのか、どっちもなのか。本のタイトル通り「信じる」ことがテーマの戯曲が3本入った本です。野田さんの戯曲はほとんど読んできましたが、今回ほどわかりやすい戯曲は初めてと言うくらい、読みやすくわかりやすかった。ただ、そこは野田さんで、わかった気がするだけで、メッセージの根っこは深いところにありそうで、近いうちに再読しそうな本だ。2011/03/07
いのふみ
2
三篇とも、「信頼」が揺らいだときに出来する悲喜劇を描いている。言葉より物語重視。時空(シーン)を伸ばしたり縮ませたりする手捌きがスムース。2012/07/17