なぜ日本人はとりあえず謝るのか―「ゆるし」と「はずし」の世間論 - 「ゆるし」と「はずし」の世間論

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なぜ日本人はとりあえず謝るのか―「ゆるし」と「はずし」の世間論 - 「ゆるし」と「はずし」の世間論

  • 著者名:佐藤直樹
  • 価格 ¥679(本体¥618)
  • PHP研究所(2011/09発売)
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  • ISBN:9784569795522
  • NDC分類:361.42

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内容説明

日本人はだれしも「世間」にとらわれている。
世間という人的関係の中で、「ゆるし」や「義理」「人情」といった原理に庇護され、安心を得る。
故に、日本人は世間からの「はずし」を強く恐れる。
犯罪や不祥事を起こした日本人は、ただちに謝罪しなければならない。
日本では真摯な謝罪によって、世間からの「ゆるし」を得て「はずし」を回避することができるのだ。
ところが近年、日本の刑事司法が厳罰化する傾向にある。
これは「世間」の寛容さが失われつつあることのあらわれなのか?日本「世間」の現在を問う意欲作。

目次

第1章 日本人を縛る「世間」とはなにか―なぜ年齢にこだわるのか
第2章 「世間」における「ゆるし」と「はずし」―日本の犯罪率が低いわけ
第3章 「はずし」としての厳罰化―「後期近代」への突入か
第4章 「ゆるし」としての刑法三九条―理性と自由意思をもった人間?
第5章 「ゆるし」としての少年法―「プチ世間」の登場
第6章 謝罪と「ゆるし」―出すぎた杭は打たれない

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モッタ

10
★★★★☆ 日本人と欧米人の考え方の違いがすっきりわかる本。世間の国日本。社会の国が欧米だ。ハイコンテクスト文化である日本は、はるか昔から生活習慣、文化などで共通する部分が多い。共通する部分を暗黙の了解で通る日本人に論理性を求めても難しい。潜在的な部分を言葉にしてこなかった僕らは今、変わらなければならないと思う。2011/11/27

チャン マイ

8
以前お邪魔したビブリオバトルにて紹介されていた本。日本には「社会」は存在せず、代わりに「世間」がある。厳罰化、刑法三九条、少年法を世間というキーワードを使って紐解くと、なぜ日本人が謝るのかが見えてくる。厳罰化の章は少し強引。当たり前の様に守っている世間の細かなルールを文章で改めて読むと、私達はとても窮屈な世界で生きているんだなあと思った。2016/03/31

Yoshinori Osaka

8
書名から期待した内容とはちょっと違ったけど面白かった。日本の犯罪に関する本。 最近読んだ「加害者家族」(幻冬社新書)、「犯罪不安社会」(光文社新書)と内容がリンクしていて、図らずも日本の犯罪の特徴がよくわかった。(気がする(^^;;)2015/05/05

shimashimaon

6
#kindleunlimited 養老孟司『無思想の発見』を読んで世間について考えたくなりました。世間に関する研究が多数あることが分かりました。本書は刑事法学の観点から、厳罰化が世間という「共同体」の崩壊が原因だとするのは誤りだと説明します。養老孟司の「世間という思想」という考え方が適切であることを示していると思いました。世間は固定したものでなく、生成・消滅しながら常にあって、自覚する間もなく内面化して支配するものだと感じます。それが法律を作るのだから、リバータリアン的観点からすると、怖いことです。2022/10/07

乱読家 護る会支持!

5
日本社会を支配する「世間」「ゆるし」「はずし」。テレビマスコミやコメンテーターは、この日本社会に棲みつく「空気」を利用し、国民の感情をコントロールし続ける。 まあ、日本社会の中だけならいいが、国際社会では日本社会の当たり前は全くの非常識。その代表格が日本国内でしか通用しない平和憲法。 これからの国際社会で生きる日本人は、日本社会と国際社会の二枚の常識を使いわけないといけない。国際感覚を身につけた教員がもっと必要ですな。2018/03/22

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