新潮新書<br> アフリカ―資本主義最後のフロンティア―

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新潮新書
アフリカ―資本主義最後のフロンティア―

  • ISBN:9784106104091

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内容説明

いまアフリカに、世界中の熱い視線が注がれている。「大虐殺の地」ルワンダは「アフリカのシンガポール」を目標に急成長。マサイ族の生活も携帯電話の普及で一変した。タンザニアやボツワナは、資源をテコに「中進国」への戦略を描く。不幸な歴史に苦しめられてきた豊かなる大地で何が起きているのか。大反響を呼んだNHKスペシャル「アフリカンドリーム」の取材チームが深層に迫る。

目次

第1章 携帯電話を駆使するマサイ族―ケニア、ウガンダ
第2章 「悲劇の国」が「奇跡の国」に―ルワンダ
第3章 中国企業アフリカ進出最前線―エチオピア、ザンビア
第4章 地下資源はアフリカを幸福にするのか―タンザニア、ボツワナ
第5章 経済が破綻した国の日常―ジンバブエ
第6章 「格差」を経済成長のドライブにする国―南アフリカ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

50
2011年刊。資本主義の荒波に晒されるアフリカ各国をレポート。何もないところから携帯電話を急速に普及させたケニア、大虐殺のあとで二つの民族が融和して成長を続けるルワンダ、インフレで経済は破綻状態ながらも政府に近い一握りの者が富を握るジンバブエ、隣国からの難民を安価な労働力として取り込む強かな南アフリカ。そして、有り余る若い労働力と国家の強力な後押しをもってアフリカに進出する中国。グローバル経済にアフリカが巻き込まれた場合、国家の豊かさは実現できても民衆が貧困を脱することができるか、本書では疑問を呈します。2020/03/02

いっしー

21
東アフリカの国々にスポットを当て、アフリカンドリームをストーリー仕立てでリアルに描き出している。いずれも独裁者やキーマンが存在し、良くも悪くもその人によって大きく生活が変わる様子が見てとれる。日本だけでなく中国も大きな影響を及ぼしている国もあるが、これからの人口増加を見据え、市場としてますます可能性を秘めていると感じた。2018/05/05

Nobu A

14
アフリカ本3冊目。最初はコンゴ民主共和国の中国投資の実情。次はアフリカ全土の経済概観。そして、今回はNHKが東部数カ国の現状をTV取材放映したシリーズを纏めたもの。マサイ族の間での急激な携帯電話普及、ルワンダのディアスポラによる奇跡の発展、経済破綻したジンバブエと隣国南アフリカの友好関係等と恐らくメディア受けしそうなものに焦点を当てた興味深い内容。期待が持てるものもあれば、植民地時代の深い傷跡が未だに暗い影を落とす現状。間違いなく変わっていくだろうが、グローバル自由主義がどんな化学反応を起こすのだろうか。2019/08/16

sagatak

9
最近経済活動が活発になっているアフリカの現状をレポしたもの。内容に事実でないことは書いてないとは思うが、見てきたごく断片的な経験から結論に誘導しようとする姿勢があまりに鼻について読みごこちが悪い。おそらく取材した人物の個性でしかないことを全体に当てはめようとする傾向が強い。勘違いかと思われることを確認をせずそのまま書いてある部分もある。取材は素晴らしいので読んで損はもちろんないが、マスコミの煽る手法があちこち目に付くので、少し割り引いて考えるのがよさそう。正直言うと駄作と思う。2013/12/25

うーひー

7
少し古いが、アフリカ周りの有名論点(ケニアのIT、ルワンダの発展、中国による投資、ダイヤモンド、ジンバブエと南アの関係など)が網羅されていて、問題意識のスタート地点に最適。アフリカ経済発展の成功例として語られるルワンダにおいても、ツチとフツの対立構造が再生産されているのが悲しかった。アフリカの鉱物産出国は、OPECのような、メジャーに対抗する国際連携を試みることはできないのだろうか(あるいはもう行っている?)。2019/07/16

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