講談社学術文庫<br> 構造主義進化論入門

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講談社学術文庫
構造主義進化論入門

  • 著者名:池田清彦【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 講談社(2014/10発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784062920377

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内容説明

なぜ遺伝子操作で新生物を作れないのか? なぜ同じ遺伝子が、ハエでは複眼を、哺乳類では単眼を出現させるのか? ネオダーウィニズムでは説明不能な進化現象の数々。プラトン、ラマルク、ダーウィン、メンデル、ドーキンス……。進化論の系譜を再検証し、生物を記号論的に環境を解釈するシステムと定義することで、もう一つの進化論を構想する。(講談社学術文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

樋口佳之

10
蛇口を壁にとりつければ水が出ると思ったのだ。確かに蛇口をひねると水が出る。しかし、水が出る根本的な原因は蛇口にあるわけではない。その背後に水道という大きなシステムがなければ、蛇口をひねっても水は出ない。DNAの役割は水道の蛇口をひねるようなもの/進化論はまだまだ「論」に留まる部分が大きいとわかりましたが、日本ではどうしてここまで受け入れられているのかも不思議2016/11/24

またの名

8
自然選択説に反する競争しない生物の事例は熾烈な研究競争に利を産まないのでスルーされ科学者の世界を反映する科学パラダイムを、皮肉る書。徐々に蓄積する自然選択を説くネオダーウィニズムとプラトン主義的なDNA万能論に異を唱え、DNAが変わらず自然選択の蓄積でもない進化の例をソシュールやフーコーやパースら構造主義によって説明。構造のルールは恣意的に成立するが一度成立すれば次の現象を拘束し、ルールが成立した空間として生物個体を捉える理論。同じ遺伝子でも解釈系の違いにより結果が異なる記号論的で唯名論的な世界観を擁護。2025/09/30

おーすが

8
再読。ラマルクの錯葉室のはなし、詳しく書いてある本あるかな。2021/11/12

almadaini

3
前半部分の「進化論の歴史」みたいな話はあまり知らなかったので勉強になった。後半は構造主義的進化論の見取り図のような解説で、面白い部分もあったが、「システム(構造)」という言葉に意味を持たせすぎているように思った。あと、パラダイムと論文生産性の議論はなるほど確かにという印象だが、それだけで切り取りきることもまた難しいと思う。2011/06/06

Euphonious

2
プロローグとして、ダーウィニズムの概要について述べつつ著者自身 のフィールドワークによる研究結果を持ち出しならがら、進化論の歴史上でどの様にしてダーウィニズムが限界を迎えていったかが示される。第一章から第三章では、プラトンやアリストテレス、ラマルク達の進化論が歴史的な生物観として語られた後、再び「ダーウィニズムとは何か」という根本問題に戻り、メンデル達との主張のズレを補正しながら「ネオダーウィニズムの発展」へと繋ぐことで、進化論の基礎的な部分を確実に押さえていく。(続)2012/10/24

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