内容説明
舞台は聖歴20世紀初頭のアンゲリア王国。裕福な生まれのメリッサ・クリマイヤーは、初めて訪れたサーカスで、無口な綱渡りの青年リンドウと、人間の言葉を話す不思議なライオン、ギデオンに出会う。ある時、メリッサはリンドウとギデオンがまったく歳をとらないことに気がつく。それは、かれらが交わしているという魔法の契約のせいだった――。切なくて思わず涙する、珠玉のラブストーリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりい
7
あまりの素晴らしさに2度読みしてしまいました。この作者さん、ちょっとした言葉の選び方がすごくきれいです。ヒロインの心情も切実に伝わってきて、胸が熱くなりました。最後は温かい気持ちでいっぱいになって、自分でも驚くほど涙が止まらなかったです。これはハッピーエンド、でいいんですよね?2人が共に未来を歩んでいけることを、私は信じています。きっと魔法は味方をしてくれるはずですものね。本当に本当にすてきな作品でした。大好きです!2012/11/23
のいじぃ
6
読了。所々、映画や漫画、小説など、どこかで何かしら触れた記憶が蘇ることがありましたが、それに思いを馳せる間もなく展開していく物語は、登場人物たちの心ある対話や行動で、あっと言う間に引きずり戻されました。また、構成がしっかりしているので読みやすく、ギデオンの謎なども解けて、読了後はささやかながら幸福感を得ることができました。切ない恋心と満たされたときの喜び、周りの人々の温かさ、心がほっこりします。良い時間をありがとうございました。2013/04/30
ゆり
5
どこか懐かしい雰囲気のする少女小説、でしょうか。ささやかなことによろこびを見いだせる純真なヒロインは、個人的に好み。優しくていねいに語りかけてくるような文章も良かったです。2011/02/15
浸父
4
童話みたいな恋。まるで夏のサーカスという喩えは素敵です。2016/10/25
ricotta
4
不覚にもうるっとしてしまった一冊。サーカスものに惹かれるのは相変わらずのようです。たとえ会えなくても長い年月をかけて育まれていく愛情、よろこびの輪が広がっていくことで解放される「いつか」を焦がれるメリッサの気持ちが純粋にうつくしい、と思った。途中、大変気を揉ませられたけれどとても素敵な結末。2013/10/10
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