内容説明
本書は,2010年ノーベル化学賞受賞の鈴木章北大名誉教授の研究と社会へのインパクトを,貴重な写真や図も豊富に使って中学生でもわかるように解説しています。鈴木先生ご自身や共同研究であった宮浦憲夫特任教授など関係者へのインタビューをもとに,発見にまつわるエピソードや,生い立ちなども紹介しています。「クロスカップリング」と鈴木名誉教授については,この一冊を読めば大満足という内容です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mstr_kk
3
2010年ノーベル化学賞の鈴木さんの本、僕にとっては2冊目です。先に読んだ本でクロスカップリングについて理解していたので、知識を補強するのに役立ちましたが、先にこの本を読もうとしていたら、まったく歯が立たなかっただろうとも思います。2016/04/15
天水元松
1
昔の大学教養の授業を受けていた頃に戻った感覚で読ませていただきました。自分が得た発見やチャンスはしっかり育てていかないといけないと思いました。2015/01/31
がっくん
1
このクロスカップリングをきっかけに自分は化学を勉強することに決めた。コンパクトにクロスカップリングの概要、実用性が説明されている。セレンディピティなんてただの運だと思っていたけど、偶然を活かすところに実力が問われるんだな。2014/03/10
ミカドコーヒー
1
京都大学の山中先生もそうですが、この方についての厚い伝記など国内ででないものかな、と思っています。ニュートンとか日経サイエンスとか出版してくれないかな。この本では鈴木先生の業績と鈴木カップリングの応用例などについて過不足なく駆け足で説明されています。2013/11/06
しょうたろう
1
クロスカップリングの発見自体は後発だったが、他の方法よりも優位性があったことが評価されたんだとか。窒素ガスに含まれる酸素などの不純物が触媒の働きをすることに気付いたエピソードが素晴らしい。実験の失敗から発見を生む過程ってのを経験してみたいなぁ。2012/05/21