講談社学術文庫<br> 西洋中世奇譚集成 妖精メリュジーヌ物語

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講談社学術文庫
西洋中世奇譚集成 妖精メリュジーヌ物語

  • ISBN:9784062920292

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内容説明

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15世紀、フランスのポワトゥー地方。領主の命で、書籍商クードレットは家門の歴史を物語る。伯父を殺したレイモンダンは、森で出会った絶世の美女メリュジーヌと結婚。開墾、城塞、街、武勲溢れる子供たち……。しかし幸福な繁栄は、破棄された約束から暗転する。地方貴族の数奇な運命を描く一大叙事詩。(講談社学術文庫)

目次

はじめに
目次
メリュジーヌ物語 クードレット
母と開拓者としてのメリュジーヌ ジャック・ルゴフ エマニュエル・ルロワ=ラデュリ
参考文献
原 注
訳者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

蛇の婿

16
前半が『メリュジーヌ物語』、後半がその論考です。どちらも非常に面白く、かつ、興味深いです。…まあ…後半の論考は民俗学とかに興味がないとちょっときついかなw しかし後半の論考はかなり穿って書かれてあるように見受けられますので、、異類婚譚などに興味のわいた奇特な向きは読んでみても損はないと思います。…あえて付け加えるならメリジューヌにしろオンディーヌにしろ日本で言う海から来たマレビトならぬ森の奥に住まうマレビトの概念があるんじゃないかなということかな…2014/02/13

マリリン

12
「妖精メリュジーヌ物語」は、西洋の民話らしい。「鶴の恩返し」に似ているが、物語はメリュジーヌの子供10人の事や、きょうだい・親についても書かれていて楽しい読書になった。241㌻からの論考も良かった。2018/03/04

singoito2

8
韻文の物語本文にルゴフとルロワ=ラディリの論考がついています。物語も典雅な味わいがあり愉しめるし、論考も読み応えがありました。2024/01/29

ヴィオラ

3
「妻との約束を破ったために、それまでの幸せな生活を失ってしまう」鶴の恩返し的な話。遠く離れた地域の民話・伝承に、同じようなモチーフが現れるのって、やっぱりちょっと不思議でワクワクしますね(^_^)2011/06/17

ankowakoshian11

2
積み本消化。神話。異種婚譚。妖精メリュジーヌを娶った王が名誉、武勲、愛など栄光栄華を与えられるが、妻との約束を破ってしまったために凋落する話。子供が8人、それぞれについても語られる構成で、ある王家の血筋の話でもあり。先日読んだアーサー王物語で描かれる女性のステイタスの違い。間違いを起こすのはいつも男で、女性は愚かな男をそれでも愛し、赦し、罰したりする。神話では女性も強い。後半は研究者による民話/神話/伝説の変遷の分析。こちらも興味深かった。2022/03/25

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