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内容説明
1年で稼いだ額、150億ドル。
ジョン・ポールソンはサブプライムローンの破綻を予測し、一世一代の取引によって、巨万の富を手にした。彼は、単に取引を成功させたというだけではない。不動産投資に全く縁のなかった無名の投資家が、金融史上最大の取引を成功させたのだ。思い上がったウォール街の金融家たちの失敗を尻目に、金融崩壊の真っただ中で大成功を収めた。なぜ政府やFRB、投資銀行はバブルに気づかなかったか? なぜポールソンはそれを見抜くことができたのか?
ウォール街の歴史を塗り替えた男の驚くべき舞台裏を、ウォール・ストリート・ジャーナル紙のトップライターが見事に描き切った迫真のドキュメンタリー。
「まるで推理小説だ!」――ニューヨーク・タイムズ
目次
ジョン・ポールソン
住宅バブル
パオロ・ペレグリーニ
マイケル・バリー
バブルの証拠
難航する資金集め
ジェフリー・グリーン
追い詰められる男たち
CDOのからくり
アンドリュー・ラーデ
ついに始まった崩壊
混乱を続ける市場
金融史上最大の大儲け
男たちのその後
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めかぶこんぶ
10
サブプライムローン・リーマンショックの裏側で大勝ちした取引の話。金融最前線のプロたちが敗北した背景には、数学的モデルで因果関係を説明できるものは数少ない、という背景があると感じた。金融モデルはまさにそうで、自分の意見を補強する目的で作り上げられた数学モデルは、当然恣意性が入り込む。何度も作り直された結果得られた、都合の良いモデルを使用すれば、一件説得力はあっても、真実に近づいているとは言い難い。結局のところ、いくら数字を弄ったところで未来を正確に予想するのは難しい、ということかもしれない。2020/05/09
baboocon
9
「いっしょに米国を買い占めましょう。まだまだ甘ちゃんの、この国を。」・・・と、ジョン・ポールソンが言ったかどうかは定かではない(嘘) 冗談はさておき、「世紀の空売り」と同テーマの本書も傑作だった。本書は「世紀の〜」では脇役だったジョン・ポールソンを主役に据え、無名のヘッジファンドマネージャーだった彼が金融界史上最高額の利益を上げるに至った取引の過程を描いている。翻訳もわかりやすくてストレスなく読める。2011/02/11
GASHOW
8
リーマンショックの逆張りで儲けた人の話。ジョン。ボールソンがなぜそうしたのか。ガリレオが地動説を訴えていた状況と重なる。社会のおかしさを訴えても聞き入れてもらえず、相手にされなかったボーソンがCDCという保険のような商品を利用して不動産暴落にかけた。章末にこの事件についての総括が述べられている。格付け情報への過剰な信用し、わからない商品をあつかい。一流大卒のエリートが全てを知ったつもりになり、損失経験者は退職するので危機をしらない。恐慌があるたびに大企業は救済する。またおこるかもしれない。2016/09/29
しじみ
6
CDSやらCDOやら、金融市場の商品や仕組みについてある程度知ってる人なら面白く読めるのかなと思う。私はど素人なので言ってることの半分も理解できなかった。金融市場で働く人のやりがいって何なんだろうと常々思っていたが、ポールソンの経歴を見ると純粋に金儲けが好きなんだと思う。だからと言って悪い印象にならないのは、金儲けに真剣になっている姿がまるで子供みたいに純真だから。世の中には色んなオタクがいるけれど、この人は金儲けオタクなんだろう。2020/11/29
NORI
5
サブプライムローンの破綻を予測した無名の投資家たちが1世1代の取引に奔走する。CDSやCDOのカラクリも分かり、勉強になりました!ただサブプライムローンの脆弱さを一番初めに発見した孤高の天才マイケル・バリーがより無惨な感じがします。2016/11/08
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