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内容説明
知的で、理詰めで、クール。論理的だけど頭でっかち。私たちがイメージする東大生は、教室でどのように反応しているのだろうか?本書では、アメリカ帰りの「アウトサイダー」教授が、東大の「論理学」の講義で行った「理性」をめぐる多彩なディスカッションをもとに、東大生の志向性を考察する。同時に、社会的ジレンマや神秘といったテツガク的な議論、東大特有の「進振り」や「シケタイ」、東大生の恋愛相談やブログなどにもふれる楽しい一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
べる
23
学生との授業は楽しく集中するのが当然の務め。いかに興味をもたせるか、好きになったら学生は自発的に学ぶと述べる著者。男女関係など身近な例から論理学で考察する講義で東大生の意見が面白い。イエスかノーかという二分法は論理的に必ずしも成立しない。論理的に他の選択肢かあると気づけば詐欺や宗教に引っ掛からない。ナッシュ均衡で囚人の約60%は裏切る、自由意志はないのか。北海道大学の学者は働きアリの約二割が働かないと発見。ダイナマイトを発明したノーベルは生涯罪悪感で苦しむ。全財産でノーベル賞を遺し、科学者倫理を果たす。2020/04/27
すしな
19
100-22.理系の東大生に行われた論理学の講義録です。東大生がどう言う考え方をするのか窺い知ることができます。読んで思ったのは、単に知識があるだけでなく、思考の幅が広いと言うことでした。日本は一旦世間の空気が決まると、そこから逸脱した思考が許されにくいように見えます。そういう倫理感に偏重している反面、それを支える前提は論理的に飛躍していることも多いのかなと。高校ぐらいから論理学を取り入れれば、進路を決める前にいろんな考え方を知ることができるので、生きづらさを感じる人が減るんじゃないのかなと思いました。2022/08/09
おおかみ
16
東大での記号論理学の講義で著者が目の当たりにした、東大生の「天才・秀才・奇才的発想」の数々。アメリカ帰りの著者らしくディスカッション・スタイルで講義が進められるため、受講生の思考のプロセスに直に触れることができるのである。高度に専門的な考え方を自力で発見したり、自主的に研究を進めたりと、最高のエリート集団の非凡な知性に驚くばかり。論理学の基礎も知ることができるため、一粒で二度美味しい。2011/01/16
しーふぉ
12
絶対オススメ!!著者が東大で記号論理学の講座を持った際の生徒とのやり取りです。男女の三角関係と社会的ジレンマ面白かった。2013/12/14
Iwata Kentaro
8
著者の作品全制覇を誓ってます。安定の面白さ。!をつけて東大生の属性に感嘆されてますが、真に感心しているのか、皮肉ってオチョクッてるのかが区別できないところが絶妙!2021/10/08