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内容説明
「利益は幻想だ」「効率化の理想は“ボージョレ・ヌーボー”にあり」「決算書は経営改善には使えない」……ベストセラー連発の公認会計士が、要点だけを一瞬で見抜く視点を伝授するのが本書です。そもそも、会計数値は本当に企業活動の実像を映し出しているのかといえば、答えは「NO」。真実は常に、数字の裏側に隠されているもの。それを見抜く力なくして、経営にも日常業務にも正しい判断は下せません。本書はその方法を身につけるための秘訣を、「在庫」「予算」「利益」「費用」「キャッシュフロー」の5つの観点からレクチャーします。ただし、よくある「決算書の読み方」本とはまったく違い、会計の本なのに数字は極力使わず、かつスラスラ読める内容。初心者にはもちろん、ある程度決算書の読み方を知っている人にとっても“ガツン”とくる内容に仕上がっています。
目次
第1章 在庫―風と共に去りぬ(「在庫」は全身麻酔を打たれて手術を待っている患者である 目の前の「在庫」がキャッシュに見えるか ほか)
第2章 予算―幻想曲?狂騒曲!?(予算達成がゴールではない 回り続けるコマは倒れない ほか)
第3章 利益―川の流れのように(利益は出ているのに儲かっていない会社 利益は幻想である ほか)
第4章 費用―じゃじゃ馬ならし(会社は費用の塊である 「間接費」と「固定費」は二卵性双生児? ほか)
第5章 キャッシュフロー―Don’t look back(「利益」を増やしても意味がない! 単価の高い商品に騙されるな ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
手押し戦車
6
在庫は現金が物に変わった姿、現金は金利がかかり物には保管代、管理費、評価損や減耗費が付き保有が長いほど眠れる森の美女はだんだんコストが膨れメタボになる。在庫は全身麻酔された患者が手術を待っている時間、待機時間が長いほど病状が悪化して大変な事になる。仕事は人を要求し、時間は仕事を要求する。暇つぶし程、無駄で忙しい仕事はない。価値を創造するプロセスに関わるものは全て間接費この中で無駄な工程を削減し効率を上げるのが経営者の腕前。眠れる森の美女が美人なのは、在庫回転が早く売掛金が早期回収出来る強い証。2014/12/16
Humbaba
4
会計で表される数字というのは,必ずしも会社の実態を合わらしているわけではない.確かに計算された数字は,正しい方法によって算出されたものなのかもしれない.だからこそ,その算出方法が,本当に実体を表しているのかをよく確認することが,会社の姿をつかむために必要である.2012/03/06
みやこ
3
相変わらず読みやすい。キャッシュこそ全て。利益は経営者の意見に過ぎない2020/11/12
pacino
1
「内部留保に税金をかけろ」こんなセリフが一途期流行りました。コロナの今、当然そんな言葉は皆無です。財務諸表は現実と乖離してる。単年や数年で見た場合、確かにそうだと思います。無形資産を図るにはどうしたらいいか。投資家であれば株主総会に行くべきだと思います。(コロナで今は無理かもしれませんが)自宅購入の際、実物やモデルハウスを見ずに買うでしょうか。また何期連続増益とか何期連続増配というのは作ろうと思えば作れるんですね。資本コストはMM命題で有名ですね。僕も否定したいです。2020/05/19
タロウ
1
会計の専門用語をほとんど使わずに会計の本質を説明した一冊。キャッシュ=人間にとっての食料という表現がキャッシュフロー経営の重要性を端的に示している。2020/02/26