内容説明
他人の行かないところへ行き、他人のしないことをする、が信条の辺境作家。なんと腰痛に! 地獄からの生還を期して地図なき旅が始まった。カリスマ治療師からも見放され、難病の可能性まで急浮上。画期的な運動療法で自力更生ルートを選んだり、はたまた獣医や心療内科の扉も叩き……。腰痛という未知の世界に迷い込み、腰痛治療という密林で悪戦苦闘。とことん腰痛と向き合った、前代未聞の体験記。
目次
プロローグ
第1章 目黒の治療院で“ダメ女子”になる
第2章 カリスマ洞窟の冒険
第3章 民間療法の密林から西洋医学の絶壁へ
第4章 会社再建療法
第5章 密林の古代文明
第6章 腰痛メビウス
第7章 腰痛最終決戦
エピローグ 腰痛LOVE
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
130
辺境ライターの高野さんの腰痛治療記。明らかに精神状態がおかしい。40歳前後数年の高野さんはスランプである(ウモッカ辺りから)。自身の生き方に迷い、焦っているので、腰痛を「今すぐ劇的に」治そうと次から次へと怪しい治療にお金と時間をぶっこんでいる。行間からほとばしるのは「誰か俺の話を聞いてくれ。そして肯定してくれ」である。必要なのは治療ではなく人生の目標だったのではないか。抗うつ薬飲んで眠れなくなったのは薬の副作用ではなくて酒を辞めたからだと思う。あとごめんなさい。いい心療内科は3ヶ月待ちはざらです。2019/01/23
優花 🍯モグモグ
85
とっても面白く読めました。でも思い込みというか読んでいるうちに私まで腰が痛くなってくるようでした。腰痛でここまで真剣に向き合えるのはスゴイと感心してしまいました。そして改めて思う。姿勢を正し、腹筋背筋を鍛えよう。2017/06/22
harass
83
ある時腰痛に苦しみだした著者は、痛みを解消するためさまざまな治療法や医院を巡る。 あまりに個性的すぎる整骨院の先生たちやその理論と著者のやりとり。だが一向に痛みは消えず、苦しみ怒り、考えをこねくり回す著者。ある種の探検譚になってしまうのはこの作家ならではか。自分も最近腰が痛むことがあり、贔屓の著者の異色作であるこれをようやく探して読む。ファンならおすすめ。2020/10/18
おいしゃん
78
腰痛を治すべく、ありとあらゆる医者に行き、翻弄されるエッセイ。行くたびに、違う診断を受け、通うもののちっとも良くならず転院…の繰り返しで、4箇所目くらいからやや退屈。おまけに、こんな引っ張ったあげく、オチも拍子抜け。とはいいつつ、腰痛というカテゴリーを、ここまで読み物に仕上げるのは、さすが高野さん。2016/01/16
takaC
70
さんざん引っ張っておいて、それが答えかいっ!まあ、楽しめたからいいけど。2013/07/10