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内容説明
『国富論』も『資本論』もそうだったのか! 狭義の学問としてではなく、スミス、ケインズらの問題解決力に焦点を当てる。政策を知る著者ならではの、いま役に立つ読み方。
目次
第1章 アダム・スミスが見た「見えざる手」(自由と不安と経済学 社会秩序と「見えざる手」の力 ほか)
第2章 マルサス、リカード、マルクスの悲観的世界観(楽観的な世界観への異論 ロバート・マルサスの『人口論』 ほか)
第3章 ケインズが説いた「異論」(経済学者はみなモデレート・ケインジアン ケインズが登場する20世紀初頭 ほか)
第4章 シュムペーターの「創造的破壊」(ケインズとシュムペーター ケインズの描いたバラ色の未来像 ほか)
第5章 ハイエク、フリードマンが考えた「自由な経済」(ケインズ経済学への異論 What’s the problem? ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
206
まあまあ。アダム・スミスからフリードマンまで、経済学における偉人たちがどのような主張を繰り広げてきたのかをざっくり解説した一冊で、わかりやすい。と同時に、歴史上の経済学者たちは目の前の問題に取り組み続けて、結局のところ、何かを解決したことはなかったんじゃないかという疑惑も残る。執筆されたのが民主党政権時代で、ちょいちょい現代日本の話が入ってくるが、そこらへんは古いし、バイアスもあると思うので話半分に読めばOK。2018/05/26
マエダ
69
経済をみるときに「ケインズが正しいか、フリードマンが正しいか、アダム・スミスが正しいか」と言うような言い方をよくするがそれは設問自体が間違っている。それぞれの経済学者がどのような状況下で問題解決のスキルとしての考え方を導き出してきたかを知るべき書かれたのが本書。2018/09/26
KAZOO
43
竹中先生にはかなり毀誉褒貶が付きまとって学者というよりかは、政治家的な部分がかなりあると感じています。それでも経済学の本では結構わかりやすい本を書かれていてこれもその1冊ではないかと思います。経済学の代表的な人物を取り上げていてわかりやすく解説されています。著者の考えがときたま現れているのは中途半端になった構造改革への不満なのでしょうか?2014/12/15
ビイーン
31
本書は慶応大学丸の内キャンパスにおける5回の講義が元になる。アダム・スミスからフリードマンまで経済思想や書かれた時代背景を俯瞰し説明している。とても分かり易く僕のように経済学をザックリ知りたい経済学初心者には丁度良い。中でも僕はシュムペーターの経済理論に興味を持った。次は原書も読んでみたい。2018/12/05
マガリ
22
経済を学ぶと何に役立つのか。経済の自由が生まれて『経済学』が生まれた。経済の古典は、問題解決するために書かれている。各章は以下の構成:時代背景から何が問題か。どんな人物だったか。何を言いたかったのか。現代の問題にどう活きるか。アダム・スミスの市場の”見えざる手”、ケインズの大胆な政府の介入の提言、シュプムペーターがイノベーションの重要性と「成功がゆえ失敗する」という教訓、フリードマンの政府の肥大化を避ける工夫が必要性など、経済の歴史とエッセンスが詰まっていて分かりやすかった。★★★★☆2011年11月刊行2014/04/23