内容説明
これが核を巡る現実だ。「核があれば大物扱いされる」「核の傘は安くて便利な安全保障」「オバマ大統領に面従腹背する核保有国」――「核なき世界」構想を阻む全情勢を、七つに切り分けて徹底解説。被爆国日本が原発ビジネスに参入した理由、米国を豹変させた「核テロ」の現実性、温暖化で進む新たな核拡散とは? この一冊で核問題が丸ごと分かる!
目次
序章 核テロの恐怖が米国を変えた
1 「怖恐の均衡」は核でしか作れない
2 核があれば「大物扱い」される
3 「核の傘」は安くて便利な安全保障
4 オバマに面従腹背する核大国
5 絶対信用できない国が「隣」にあるから
6 「緩い核」×「汚い爆弾」の危機が迫る
7 クリーン・エネルギーを隠れ蓑にした核拡散
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やっち@カープ女子
38
世界中から核がなくなりますように...の願を込めて読んでみた。まぁ、それぞれの国の都合の良い言い訳よねと思える理由が7項目に解説されている。核廃絶の日は遠いが核を巡る問題には目を背けず知っておこうと思う。2016/01/02
calaf
13
よく聞く話から、そういう裏事情があったのかという話まで、核問題に関する解説。確かに、感情論や理想論だけでは核のない世界は永遠に来ない気がします。いろいろ問題はありますが、、、今後世界はどういう風に変わっていくのか...2013/05/04
coolflat
10
要は米国の安全保障戦略の話。9.11を境に、米国は非国家による脅威に対峙しなければならなくなり、同時にならず者国家、北朝鮮、イラン、イラクとも対峙せざるを得なくなる。これらに対しては、核兵器による相互確証破壊は通じず、これらに核を拡散すると、米国は危機に陥ってしまう。そのために、米国は核拡散と核テロの脅威を避けるよう、自国の核兵器を減らし、同じ行動を他の国にも要請するという行動をとる。更にNPT体制を強化し、核物質の安全を確保しようとする。しかし事はそう上手くいかない。その理由を7章に分けて解説している。2014/01/27
Humbaba
8
核兵器は使用できない兵器である.しかし,それは無意味な兵器という意味ではない.実際に使用することがなくても,所有者に様々な恩恵をもたらしてくれる.だからこそ,書くというものを根絶することは非常に困難になる.2012/09/26
La Principita
4
核所有・核廃絶を取り巻く局面を7つに分類して解説するが、各問題が相互に関連している部分も多く、この分類の意味に少し疑問。が、確かに米・(旧)ソの思惑を始め、現在の状況に至る各国の動きがよく理解できる。折しも、「はだしのゲン」を平行して読んだので、MAD理論だのNRPだのという政治家の議論が、原爆によって名前を持つ一人一人の人間を襲った想像を超える恐怖と悲しみとは全く次元の違うところで交わされていることに核廃絶の道のりの遠さを感じずにおれなかった。2011/11/19
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