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内容説明
先生は生徒をどう見ている? 教職員の人間関係は、生徒指導にどんな影響を及ぼす? 職員室では、どんな会話をしている? 30年にわたる教師経験から、学校のリアルを分析。
目次
第1章 服装の乱れは心の乱れ―カチューシャの違反をめぐって
第2章 難関校をめざせ―進路指導をめぐって
第3章 教育的配慮とは―新たなカチューシャ問題
おわりに―教育幻想
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レモン
32
著者も終盤で述べているが、芥川龍之介の『藪の中』形式で、先生それぞれに教育理念があり、良くも悪くもそれぞれの想いを持って生徒の指導にあたっていることを準ノンフィクション小説仕立てで紹介している。ここまでカチューシャについて熱く語っている本はあるだろうかと思うほどで、最初はカチューシャどうでもいいと思っていた私も、先生の多様な考え方に引き込まれていった。教育者という立場上、最低限舐められてはダメなんだろうが、事例を端から見ている分には、もう少し生徒と話そうよ、と感じる。2022/02/06
佐島楓
26
先生といえどもちろん人間、生徒を管理する側に回って、損なわれる部分もあるのかもしれない。でもその人間性をもって、生徒に歩み寄ってほしい。人間的魅力のある先生が本音でぶつかってきたら、心を閉じてしまう子も減るのではないだろうか。つくづく学校とは人生最初の出会いの場であるし、のちのちまでその影響が残る場でもあると感じた。2014/12/25
Gatsby
13
岩本氏の『教育をぶっとばせ』は面白く読んだが、この本のストーリーの部分は、なぜか多少の違和感を覚えながら読んだ。『先生のホンネ』というタイトルで書かれると、読まざるを得なくなるのだが、これがホンネですと書かれると、承服しかねる部分があった。もちろん、いろいろな考え方の先生がいて、なかなか指導の一貫性を保つのが困難であるのは事実だろう。しかしながら、本書の最後の「教育幻想」に書かれているように、すべての人にとっての理想の教師はいないし、いろいろな教師がいるから生徒は成長するということは間違いないところだ。2010/10/27
mizuha
12
読む友さんのコメントを見て気になったので読んでみた。どうも釈然としない、というか、居心地が悪い。これがホンネだと言うなら(勿論、一括りにはなしないが)、「先生、どこを見てるの?」と言った感じ。「さまざまなタイプの先生と出会うことで生徒の側も成長できる。教えられる方も余裕を持って」とは?理想の教師は幻想だとしても、教育の理想はあって欲しいと思うし、それを体現する教職は、やはり特殊な職業であると思う所に、悲しいが世代間ギャップがあるかもしれない。何れにしても著者は、社会学的に記したいと思った訳ではないらしい。2014/10/02
Akito Yoshiue
8
身につまされるなあ。2020/04/07