角川oneテーマ21<br> ポピュリズムへの反撃 現代民主主義復活の条件

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角川oneテーマ21
ポピュリズムへの反撃 現代民主主義復活の条件

  • 著者名:山口二郎
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • KADOKAWA(2014/04発売)
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  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784047102569

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内容説明

日本社会の更なる沈下を招いた小泉政権を当初歓迎したのは大衆のポピュリズムであった。新たな民主主義再生を実現する手がかりとは何か。9月民主党代表選も含めて検証。政治リテラシーを身につけるための一冊。

目次

第1章 ポピュリズムの誕生と変容(一九世紀アメリカからの出発 民主政治の弱体化と新型ポピュリズム)
第2章 本当の敵は誰なのか?(政策形成をめぐる言葉と権力 一億総中流社会の実現と崩壊 私たちが自滅的な「改革」を受け入れた理由)
第3章 民主政治再建への道(ポピュリズムにはポピュリズムで反撃を 政権交代は何を変えたのか?)
第4章 私たちはどんな政治を作り出すべきか(ポピュリズムとの付き合い方 現実認識に立った政策提案を)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kentaro

35
ローマ帝国の時代に、民衆を統治するための手法として「パンとサーカス」、つまり食べ物と見世物を与えるという話があったが、現代でも「パンとサーカス」はポピュリズムの象徴だ。このポピュリズムという言葉を論壇で使う場合、往々にして大衆を、馬鹿にするといった蔑視あるいは民主主義の堕落形態としてポピュリズムという言葉を使うことが多い。たとえば小泉純一郎という政治家の政治手法をポピュリストと呼ぶときは、やはりメッセージの中身よりは、大衆を煽る手法に長けた政治家であるという批判的な意味を込めていた。2020/01/16

烟々羅

15
昨10月に買っていたらしい。眠れなかった夜明けの頭休め、購入済未読の電子書籍にみつけてぱらりとひらいた。のっけから、「一部であれ公開は許さん、電子版購入のときにそう契約したはずだ」という趣旨の前文があり唖然とする。このひと著作権法における引用の存在すら無視してるよ。 こちらも半ば喧嘩腰にページをめくる。  ポピュリズムという思想があるわけではなく。このひとが自分の気に入らない・当選した政治家を攻撃するための口実がポピュリズムだと判明。対抗するにはわたしもポピュリズムを利用して大衆を扇動しますって →2016/02/13

マーム

11
大衆迎合主義と訳されイメージが良くないポピュリズムですが、大衆のエネルギーを動員しながら一定の政治的目標を実現する手法を意味し、19世紀後半の米では、政治改革につながったとのこと。貧困、不平等という問題は、貧困で苦しむ人がかわいそうだから解決しなければならないという性質のものではなく、放置しておくと社会全体が崩壊し、私たち自身が困るから今対処しなければならないのだという説明に納得。尊厳を持って生きていくための社会的措置の必要性を強く認識。また、費用対効果だけでは計れない政策もあるという認識を新たにした。2011/11/30

おおかみ

11
単純化や二項対立、ステレオタイプといった特徴を持つポピュリズムに鋭く切り込む。とりわけ小泉純一郎に対する「反撃」は強烈だが、政権交代後の民主党に対しても厳しい眼差しが向けられており、一貫した主張であることが理解できる。また、短絡的にポピュリズムを否定するのではなく、不可避である現実を認識した上でそれと付き合っていくことを目指すところなど、バランスのとれた現実感のある議論だと思う。2010/10/28

hk

6
大衆迎合政治、衆愚政治、人気取り政治などなど多様に翻訳されるポピュリズムという単語。これを本書では「有権者を”我々と奴ら”に峻別することで選挙を有利に進める手法」だと一応の定義を行っている。それでもまだ判然としない部分はあるが、「我々と奴ら」という分断を行うことで、資本家と労働者という厳然として存在し続けている角逐を覆い隠そうという意図が窺い知れる。郵政選挙であれば、特定郵便局長ムラという利益集団を「奴ら」として、悪のレッテル張りを行い、彼らをメディアが袋叩きにすることで、「我々」意識を醸しだした。2016/04/30

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