内容説明
医師の神崎秀一郎の娘で、重い心筋症をわずらった玲香に、脳死と判定された少女・社洋子の心臓が移植される。その後、手術関係者の間で不審な死が相次ぎ、秀一郎に社洋子と名乗る者から電話がかかってくる。電話の相手は誰なのか、そしてその目的は――。臓器移植という難問に果敢に挑戦する人々の葛藤と奮闘を描いた医療ヒューマンミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろこ
75
軽いのに重い、一冊。テーマは心臓移植。すごく読みやすい、サクサク軽く読める…なのに読後に重さが残る、そんな医療ミステリだった。生きるべき命と死すべき命の判別…この命題に直面する苦悩、ドナー家族の想い、負い目を感じるレシピエントと様々な立場の人の感情、そこに絡む私情とミステリと内容は盛りだくさん。一人を助けるためにもう一人の死を早めることは悪なのか…ズシンときて心がざわついた。何が正しいのかなんて、答えを出せる人がいたらそれも怖い。内海先生の言葉がしっくりホロリときて印象に残った。2018/06/03
Rin
68
ひとりの人間が、どこまで人の命を左右することができるのだろうか。今目の前にとても、とても大切な相手がいて、助かる可能性がある時に、公平性やルールを遵守することの困難さ。罪悪感や迷いなどの葛藤、罪を背負ってでも助けたいという強すぎる想い。たくさんの感情が渦巻いている。生きたいと願う患者と少なすぎるドナー。ドナーの家族と、助かった命とドナーの関係。臓器提供することの意思表示をしていても、深く関心を向けていなかったドナー制度。それがしっかりと絡んでいてとても読みごたえがあるし、読んで良かった一冊でもありました。2018/12/10
おかだ
54
なるほど、これは重い。サクサクと読めるんだけど重厚。臓器移植を巡るサスペンス。現場の医療従事者のやり取りが多く、移植への流れもわかりやすい。難しいテーマだけど読みやすいのはそのおかげかも。二人とも見殺しにするより、一人を助ける為にもう一人の死を早める事は悪か…。何が正しいのか分からない。このケースの場合、移植待ちをしているのが医者の子供だったり、移植側と友達関係だったりで、さらに取り巻く感情が複雑だ。臓器移植を描いた小説は、正解の見えない問題だからこそ作品ごとに答えが違い、興味深いと思う。2018/12/20
アーモンド
36
移植ミステリー。重いテーマだったが読みやすく、掘り下げ方がやや浅い印象だった。移植を待つ少女と脳死状態になる親友。その家族や医師、移植コーディネーターなど、登場人物の苦悩が書かれているが、いまひとつ感情移入できなかったなぁ。面白くなくはなかったのだけれど…。正解のないテーマ。それぞれの立場の人達の想いはよくわかる。2016/12/08
Paper People
34
山田宗樹作品には『新型の〇〇』とか『未知なる△△』みたいなのが出てきてほしかったりする2019/09/11
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