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内容説明
物質を作る最小単位の粒子である素粒子。誕生直後の宇宙は、素粒子が原子にならない状態でバラバラに飛び交う、高温高圧の火の玉だった。だから、素粒子の種類や素粒子に働く力の法則が分かれば宇宙の成り立ちが分かるし、逆に、宇宙の現象を観測することで素粒子の謎も明らかになる。本書は、素粒子物理学の基本中の基本をやさしくかみくだきながら、「宇宙はどう始まったのか」「私たちはなぜ存在するのか」「宇宙はこれからどうなるのか」という人類永遠の疑問に挑む、限りなく小さくて大きな物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
260
2011年新書大賞受賞。 素粒子物理学の入門書で あり、数学・物理の世界だが、 解りやすく書かれている のが、素直に嬉しい。 素粒子と宇宙、極小と 極大の世界が繋がっていく…ガリレオが地動説を 唱えてから400年、科学の 進化はどこまできたのか。 宇宙はどうなっており、 どうなっていくのか。 基本中の基本の内容だが、 ついていけない…のが 快感である、そんな読書 だった。2015/07/19
ehirano1
189
知的好奇心が十二分に満たされました。専門的且つ、難解な内容をここまで分かり易く仕上げた著者と編集者に拍手を送りたいです。2019/09/15
mitei
177
宇宙の果てを見ようとしてもある一定の場所から先は宇宙が誕生して間もないために何も見えなくなる。そこで物質に備わってる素粒子から宇宙を推察しようというのが本書の内容。今まで益川、小林理論、小柴氏のニュートリノ発見が宇宙史?においてどのような意味をもたらしたのかがよく分かった。2011/05/21
ntahima
136
本作は2011年 新書大賞に輝き、科学書としては異例のベストセラーとなった。著者は東大卒であちこち回って現在、再び東大の先生。確かにこの手の本としては非常に読みやすい。量子論も現象面は(解るとは口が裂けても言えないが)奇妙かつ興味深い。問題は素粒子の標準模型。素粒子が4×4=16個出てくるのだが、これが全て意味不明のカタカナ名。どの素粒子がどんな性質を持っているのか覚えきれないのに、グラス片手にどんどん頁を捲るものだから、何が何だかさっぱり解らない。初めてハングルを勉強した頃のことを思い出した。再読候補。2011/06/18
たー
129
これで素粒子物理学を「理解」することは不可能だと思いますが、何となく雰囲気は感じられるかと。(分かりやすく書こうとしている努力は随所にうかがえますが)。ある程度の物理の素養が必要と思われますが、良書だと思います。2011/01/03