内容説明
11月7日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。朝になれば全てがリセットされる日々。この繰り返しに終わりは来るのか──。圧倒的な切なさと美しさに満ちた傑作中編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
805
本書は11月になると読メの多くの方々がレビューを上げられるのを見てきましたので、いつかは必ず読まねばなと思い続けていましたので、今回今月中に読めてヤレヤレと肩の荷が下りてホッとしました。私が読んで一番びっくりしたのは表題作の短編「秋の牢獄」が暗く悲しく切ない物語だと思っていたのに実際は真逆のPOPでご陽気なムードのライトな幻想物語だった事ですね。これは状況的に見れば、11月7日に永遠に閉じ込められて明日へ進めない絶望的な話ですが、かといって幾ら嘆いてもどうしようもないので心情的に開き直るしかない訳ですね。2021/11/23
yoshida
548
季節は秋。昨年の秋に読もうとして、読めなかった本作を遂に読了出来ました。短編を3編収録。共通して流れるのは「囚われる」こと。標題作では11月7日に囚われてしまう。更に主人公以外にも囚われる人々がおり、小さなコミュニティをなす。世界観に唸らされる。「神家没落」では家に囚われる。儚さと家を受け継ぐ資格の無い人物に、譲り渡した不幸。ラストは圧巻。「幻は夜に成長する」では、能力者がカルトに囚われる。リオはとある人物から能力を受け継ぐ。その後カルトに囚われ内なる「怪物」を育てる。圧巻のラスト。3編外れなしの短編集。2016/10/28
小梅
548
やっとこの世界に入る事ができました。11月7日から脱出できる時は現実世界に戻れる時?それとも…今日寝てしまうのが怖いです。2015/11/07
美紀ちゃん
542
【秋の牢獄ツアー参加♪】リプレイヤーになったら、何をしようか?と初読みの時はわくわくしたけど、今日は11月7日なので、本当に明日が来るのか?恐さがある。2013年の11月7日は、雨で寒い一日だった。2013/11/07
サム・ミイラ
483
すべてはなにかに囚われし者の物語。絶望と救いと少しの希望。自由との対極。夜市とはまた違う感覚。三つの話はもしかすると自由に生きているはずの私達への揶揄なのかも知れない。それこそが錯覚なのだと。安部公房の砂の女を思い出す。好みとしてはやはり表題作か。このストーリーは北村薫の「ターン」に着想を得ているように思うが捉え方の違いが非常に面白い。最後にひとつ。寄り道はせずまっすぐ帰りましょう(笑)2018/10/10




