ライトノベルよ、どこへいく 一九八〇年代からゼロ年代まで

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ライトノベルよ、どこへいく 一九八〇年代からゼロ年代まで

  • 著者名:山中智省
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 青弓社(2014/03発売)
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  • ISBN:9784787291974

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内容説明

ゼロ年代の文化の一面を象徴するライトノベルは、多くのヒット作を生み出して読者を獲得する一方で、批評の対象として多く論じられてきた。1980年代からゼロ年代までの新聞・雑誌を大量に読み込んで、ライトノベルがどういうジャンルとして認識されていまにいたったのかを、出版動向や文学/文芸観の変遷を交えて読み解く。
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目次

はじめに

第1章 「ライトノベル」誕生からゼロ年代への狭間で
 1 同時代言説から見る少女小説・ファンタジー小説ブーム
 2 「ライトノベル」誕生と当時の受容状況
 3 一九九〇年代のライトノベル言説

第2章 ゼロ年代の幕開けと浮上するライトノベル
 1 名称の選択をめぐる問題
 2 上遠野浩平『ブギーポップは笑わない』の特異性
 3 「ライトノベル世代」の若手作家たち

第3章 ライトノベルの勃興期
 1 ブーム前夜の状況(1)――「次世代型作家のリアル・フィクション」の登場
 2 ブーム前夜の状況(2)――「ファウスト」創刊がもたらしたもの
 3 ライトノベル・ブーム到来――『ライトノベル完全読本』の影響
 4 ブーム到来の背景にあった「活字離れ論」

第4章 ライトノベルと文学・一般文芸の相対化
 1 ライトノベル・ブームの特筆すべき傾向
 2 文芸誌を読む(1)――「ダ・ヴィンチ」を中心に
 3 文芸誌を読む(2)――「文学界」を中心に

おわりに

あとがき

ライトノベル関連言説資料年表

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Takayuki Oohashi

10
図書館で見かけて、読むことにしました。いわゆる「文芸」畑の人がライトノベルの存在こそ認めているものの、「文学」より価値の低いものとライトノベルを見なしているとの言及があり、ライトノベルの人は文学の世界の価値基準に頼っているとの論が面白かったです(僕の読みが浅いもので、そういう理解です)あと、「ブキーホップは笑わない」が0年代のラノベの流行を作ったともあり、読まなければ、と思いました。2015/11/27

とら

5
面白い。2018/07/19

ブナ太郎

3
大いに参考になった。ライトノベルの勃興と歴史について当時の資料と共に把握できた。今までライトノベルに感じてきた期待や戸惑いが、どの様なものだったのか、自分のなかで納得できたと思う。なかでも印象的だったのが、外側からのラノベの評価の仕方と「ラノベの二極化」現象。筆者の危惧する通り、一般書籍の境界線上に位置するメディアワークス文庫のような「ラノベ」と、いわゆるオタクが好む萌え小説なる「ラノベ」には驚くほどの解離がある。だが、どちらも今のところ、同じ「ラノベ」なのだ。同じ名なのに、ここまで解離がある用語も珍しい2012/07/12

rakuda

1
ブギーポップの位置づけを確認することができたのが収穫。それと2000年前後の界隈の空気。 本書は2010年前後までの流れをまとめている。その後2017年現在までの状況についても別書があればあたってみたい。 2017/08/17

MKSzk

1
ライトノベルという名前が生まれる前の10年+生まれた後の20年の歴史をまとめた労作。特に巻末の年表に努力の跡が忍ばれる。「ライトノベル」というものが狭義のジャンルではない以上、遠回しに周りから語るという手法しか適用できないのだろうなあ。

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