内容説明
万葉集のなかから情感豊かな愛と恋のうたを選び抜き、流麗な文体で、親しみを持って読むことのできるエッセイ。そして、人気イラストレーターとして一世を風靡し、いまもなお愛され続ける林静一の艶やかなイラスト。そんなふたつの魅力の絶妙のコラボレーションが1冊に。大胆で情熱的でみずみずしく、こまやかな万葉の愛を、平城遷都1300年の時を得て、すべての女性に捧げます。(この本は昭和54年に主婦の友社から刊行された『万葉恋歌』シリーズ3冊を再編集した復刻版です)
目次
はじめに
第一章 恋のはじまり
第二章 片思い
第三章 野の恋歌
第四章 待つこころ
第五章 秘密の恋
第六章 大和路の旅 その1
第七章 大和路の旅 その2
第八章 紫草の恋
第九章 恋の贈りもの
第十章 恋の歓び
第十一章 恋する防人たち
第十二章 悲恋物語をたずねて―味真野の旅
第十三章 哀しき恋のユーモア
第十四章 水のほとりの恋
第十五章 あずま路の恋歌
第十六章 愛の別れの絶唱
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおりんご
54
うーん、素敵!万葉集ってこんなにも心を打つ作品がたくさんおさめられているのですね。声に出して読むと、さらに心に響きます。もっと小さいサイズの本なら、外出時にも連れていけるのに、それが残念です。昔も今も、人の恋する想いは同じで、色褪せないものですね。2016/01/13
はなん
17
図書館)この場で知って気になって借りた一冊。本当に読んでいて楽しく心地よかった。古の美しくそして素朴な温かみのある言葉で作られる「歌」とそれに添えられる、これもまた美しく柔らかな解説のことば。日本語の美しさ、リズムの心地よさ、そして古代の人々の「恋歌」から浮かぶ果てない景色。とても気に入りました。画もとてもよくこの一冊を引き立てています。返却したくないなあ~な、作品です(w)2014/02/04
maekoo
7
古典物語等を読んでいると古今集や勅撰集そして万葉集の影響を感じる時があります! 評論・エッセイ・小説の著作のある清川妙氏のこの万葉集紹介本は恋歌を中心にその詠った歌人の半生や誰に宛てた歌でなぜ贈ったか又その返歌も紹介しながら奈良時代のおおらかでいて様々な想いを編んだ和歌の素晴らしさを知る事が出来ます! その歌とリンクする源氏物語等後続の作品の内容や海外の恋愛小説等にも触れ、男女の明るい歌・初々しい歌・哀しさあふれる歌等情緒あふれるその世界を享受できます! 大津皇子・草壁皇子・石川郎女の物語は優しく悲しい。2024/03/07
mope
5
万葉集を読んでみたいなあと思いつつ古典も古文も大の苦手で読まずに来ましたが、この本は素晴らしかったです。作者の清水さんが万葉集に惚れておられるのだなあという事がとてもよく伝わってくるし、翻訳も味気なく意味を綴るのではなく、(過ぎるほどに)作者が万葉集から感じ取ったイメージを綴ってあり、じんと来るものがありました。また、歌によっては共通するテーマのある西洋や日本の近代文学、映画などにも触れてあり、歌のイメージを感じ取るには最適だと思います。手元に置きたい本。2017/07/01
shou
5
「夏の野の繁実に咲ける姫百合の知らえぬ恋は苦しきものを」「秋風の千江の浦廻の木積なす心は依りぬ後は知らねど」「わが背子がその名告らじと たまきはる命は棄てつ忘れたまふな」「馬買はば妹歩行ならむ よしゑやし石は踏むとも吾はふたりゆかむ」2017/01/04
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