女と男の万葉集

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女と男の万葉集

  • 著者名:桜川ちはや
  • 価格 ¥1,232(本体¥1,120)
  • CCCメディアハウス(2010/08発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784484102221
  • NDC分類:911.12

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内容説明

日本最古の歌集・万葉集には、繊細かつ大胆に愛を表現した万葉人の恋歌が多く編まれている。憧れ、嫉妬、未練、激情……千三百年の時を経てなおみずみずしい恋歌は、現代を生きる私たちの心に深く染み入る。色とりどりの恋歌と、歌から生まれた現代のラブストーリー百三篇を収録。いつの世も変わらない女と男の恋心に触れながら、和歌の世界に親しめる。それぞれの歌には現代語訳と解説付き。
前書き
万葉集は、日本でいちばん古くて、永遠に新しい――。
七世紀後半に、柿本人麻呂はこんな歌を詠んでいます。

古にありけむ人も我がごとか 妹に恋ひつつ寝ねかてずけむ
(昔の人もわたしと同じように恋人を思い寝つけなかったのだろうか)

現代に生きるわたしたちも、そんな恋をしています。
あこがれ、片思い、不安、甘美、嫉妬、失恋、後悔……。
恋する気持ちは、いつの世も変わりません。
万葉集には、遠い昔にも自分と同じ気持ちの人が生きていたのだと
リアルに感じる歌が、たくさん詰まっています。
本書は、万葉集歌と、その歌をもとにした恋心を今に伝える
オリジナルストーリーを集めています。
万葉集を紐解くとき、わたしは人の肌触りやぬくもりを感じ、
時としてそれらに慰められ、勇気づけられます。
そして、またときめく恋をしたくなってしまうのです。

目次
序章 さまざまな恋模様
第1章 立ちのぼる春の色香
第2章 夏の渚に恋の波
第3章 落ち葉 恋文 秋の風
第4章 雪舞う冬のぬくもり
第5章 青き恋のエチュード
第6章 切ない心受け止めて
第7章 ひとり涙に凍える夜
第8章 滴る喜びの雫
終章 恋心よ永遠に
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

June

20
万葉集の歌の紹介本。万葉集の魅力は歴史書からではわからない、その時代に生きた人々の、生々しい人間の叫びを垣間みることができること。一首ごとに、歌を読み取るための現在に置き換えられたストーリーが一つ添えられていて、その後にメモとして、用語や当時の慣習などが解説されている。ただ、その現代のストーリーがいきなり核心へ向かうためか、かなり恥ずかしい(笑)気になった歌はコメント欄へ。2014/07/17

みこと

11
それぞれの歌の解説というよりは、どういうシチュエーションで詠まれたか、やどんな返歌があったか、またその歌をテーマにした現在の恋愛短編(呟き?)みたいなショートストーリーが書かれていてちょっと新鮮な万葉集本。ひとつひとつの歌が身近に感じられてとてもよかった。2014/01/31

うりぼう

9
日本最古の愛の謳、万葉集。新元号の「令和」が、初めて国書から選ばれたということで触れてみました。結局ルーツは中国なんですけどね。7世紀〜8世紀にかけて日本中から集められた歌。それだけでも凄いことです。この時代に?!と。更に身分に関係なく載っています。貴族も平民も罪人まで。その歌たちは、片想いの切なさ、両想いなのに会えない苦しみ、果ては不倫まで。いつの時代も愛が全て。娯楽の少ないこの時代、歌を詠むことは至高の時間だったのでしょう。当時の人達がいなければ自分もいなかった。遠い過去に想いを馳せるのもいいものです2019/04/04

寝覚の朔

1
返却日が迫ってきたので飛ばし読み。歌そのものの解説はほとんどなく、歌をモチーフにした現代の恋愛ショートストーリーが一ページ毎に挿話されています。昔と今と、共通する心の動きもあれば、感覚が違っているので恋愛事情も異なったり……ただ、紹介している和歌が多く、一つ一つの小説も短くて内容が薄く感じられてしまったのが残念。2015/12/04

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